ヌメヌメ地獄と大洞窟、立合川本流遡行(立合川橋〜大滝)

渓谷の名称
立合川本流
山域(ピーク)
大峰
渓谷の概要
大峰南部、笠捨山から南に流れる立合川は流域の長い割に顕著な支流を持たない変わり種の谷である。しかしその内容たるや素晴らしく深い廊下と連瀑で構成された谷は生半可な気持ちでは取りつけない凄みがある。規模、内容、造形美、どれをとっても素晴らしく紀伊半島屈指の大渓谷と言えるだろう。今回は沢トレも兼ねて立合川橋から大滝までを第一弾として遡行した。
コースタイム
【立合川橋】 8:45
【はままつ滝】 09:55
【大滝】 12:45
【立合川橋】 14:20
ポイント
【★★★☆☆(沢3級)】 はままつ滝とその先の支流に落ちる8M滝の突破が肝、はままつ滝はトップが右手から登って懸垂下降、後続は左手CSの裏から引き上げた。支流8M滝は滑りが酷く緊張するところだ。大滝30Mは右岸側が大きく抉れてまるで大洞窟の中から空を見上げるような場所、神様の造った造形美にただただ感動するのみであった。
下 山
【★☆☆☆☆(遊歩道)】 大滝から8M支流滝の上まで戻り左岸のルンゼから遊歩道に巻き上がる。ルンゼはザレている部分もあるがそれそれほど困難もなく遊歩道まで導いてくれる。あとは遊歩道で快適下山。
装 備
一般遡行装備必携、ロープ必携、条件にもよるがウエットやライフジャケットがあると安心感が違う、登攀具も必要だろう。
お勧め度
★★★★☆
参加人数
5人
所要時間
約7時間
天候
曇り
遡行日時
2016/07/24
地形図
大沼
主な地質
DATEなし
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:非常に滑りやすい 《ヒル情報》:生息 《温泉》:きなりの湯(600円) 《その他》:特になし


【今年の水遊び祭り】 

毎年恒例のワイワイ水遊び。
いつもは鈴鹿の神崎川周辺に行くけど今年はちょっと場所変更。

暫くまとまった降水もないし水量多いと行けない谷がいいな、、、
って事でチョイスしたのが立合川本流。
本来は紀伊半島を代表する悪渓の一つで簡単に入れる谷じゃないけど、
とりあえず偵察がてら立合川橋から大滝までをじっくり遊ぶ事にした。

【立合川橋(8:45)】 

早朝、『道の駅おくとろ』で集合して立合川橋へ向かう。
なんだか蒸し暑くてどんよりした天気である。
まあ泳ぎまくりの谷なんで天気はあんまし関係ないけどどうせなら晴れてほしかったな。

橋の西側に駐車スペースがあって準備を整える。
当初は左岸に付けられた遊歩道から降りるつもりだったけど、
時間もあるしどうせなら出合いからって事で駐車地横の梯子を下る事にした。



橋の西側にある梯子を下って谷に降りる

ところが本流の直前で支流の10M滝を下る羽目になってしまいいきなり前途多難(^^;。
何とかクライムダウンして本流到着。



支流の10M滝を下ってようやく立合川本流へ

本流はすでに廊下の雰囲気、水量はたぶん少ないほうだろう。
泳ぎを交えて進むがこの谷の岩ってめっちゃ滑る・・・
水量が少ない事もあるけど乾いてても滑るからやっぱ滑る岩質なんやと思う。

谷は右に曲がって5M滝、ナベ滝か?。
直登は無理そうで左岸から容易に高巻いた。



ナベ滝?、左岸から巻き登るが階段状で容易

続いて岩を立ち割ったような4M滝、ふじんぼ滝か?。
ここも左岸を絡んで超える。

これで最初の廊下は超えた模様、
一瞬の平坦があるけどすぐに大きな滝の気配、
『よりきや渕滝』だ。
落差は7M程だが広い釜に轟音とともに落ちている。



轟音のよりきや淵滝は右岸から巻いて支流のスラブ滝を渡る

ここは右岸から巻いて支流のスラブ滝を渡るけどスリップには注意してや。

滝上にはナメ床が広がり穏やかな風景、
立合川にもこんな顔があったんやね。



ナメの広がる穏やかな風景

【はままつ滝(9:55)】 

谷が右折すると両岸迫って険悪な雰囲気に、
案の定大釜とCS4M滝が目に入った。
これが『はままつ滝』でここからが第二廊下と呼ばれる場所だ。



はままつ滝からが立合川の本領発揮

まずは釜を泳いでCSの下に潜り込み、
裏側からの突破を狙うがヌメヌメであと一歩が出ない。

作戦変更。

今度は左岸の側壁から突破を狙うがバンドが切れていて降りれない。
そこで回収役に登って来てもらいCS上に懸垂下降、
後続はCS裏から引き上げて通過した。



突破は左岸側壁とCS裏からの二弾攻撃

ここから先は超絶廊下となる。
物凄い景観にただ唖然とするばかりだが、
次の難関はすぐにやってきた。

本流は岩溝の奥に5M滝、
その手前に支流からの8M滝が落ちている。

本流の方は取りつく島がなく突破するなら8M滝の右手しかない、
しかしこれが強烈ヌメヌメ地獄、
まともにフリクションの効く状態ならそれほど難儀じゃないんだろうけどとにかく滑るの一言。
しかも中間支点になりそうなリスははるか上・・・、
迷っていても突破するしか道がないのでだましだまし登ったがだいぶ精神を削られた。



支流8M滝の右手を登るが強烈ヌメヌメ地獄

後続はロープに確保されて涼しい顔でした。



後続の皆さまはFIXと末端確保で涼しい顔

谷は左折してさらに狭い空間、
ここを泳ぎ抜けるとやや広くなって2段滝が見える。
これが『銚子滝』だと思う。



絶景空間が続く

銚子滝は左岸を絡む人、滝の際を登る人、
三者三様だけどどっちにしてもヌメヌメだ。



銚子滝、ここもヌメヌメポイントがある

銚子滝が終わる更に左折して奥に凄い空間が見える。
洞窟状の巨大なホール、
遂に大滝と対面だ。



銚子滝を越えると何やら凄い空間が・・・

【大滝(12:45)】 

中に入ると驚天動地、
50m以上の壁がぐるっと周囲を取り囲み、
その一辺が開いて30Mの大滝が滑り落ちる。



遂に大滝と対面、この感動は実際に見ないと伝わらない

右岸の壁はドーム球場のように天井お覆い水音が共鳴してライブ会場みたい。
どうなったらこんな地形が出来るんだろう?。
ここは神様の造った美術館に違いない。



神様の造った美術館

滝音に耳を傾ける者、流心まで泳いでシャワーを浴びる者、
しばし時を忘れて遊びまくる。

1時間くらいはここにいただろうか?、
だんだん冷えて来たしそろそろ帰りましょう。

帰路は先の8M滝上まで谷を戻って左岸のルンゼに取りつく、
若干ザレている箇所もあるがそれほど困難ではないだろう。
途中のテラスに窯跡があってこんな場所にも人の足跡が、
昔の人ってほんと凄いわ。



8M滝の上から左岸ルンゼを詰める

やがて傾斜が緩んで遊歩道に飛び出した。
あとは遊歩道にて楽々下山やね。
ヌメヌメ地獄は嫌やったけどこの下山は天国ですわ。



一日楽しく遊ばせてもらいました

【続きが気になる立合川】 

今回は日帰りで触りだけの遡行やったけど立合川の本領は大滝から上と聞く。
この先日帰りでは無理だし下山路の事を考えると面子とタイミングが難しいけど、
何とか実現したいところやね。

余談やけどこの界隈の蛭は巨大で活きがいい(^^;、
被害者一名、手袋を外すと蛭が出てきてまるで甲虫みたい肥ってた(>_<)。



遡行図




*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。

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