比良一番の秀渓、猪谷の廊下に酔う。

渓谷の名称
猪谷
山域(ピーク)
比良(地蔵山)
渓谷の概要
比良の北部、地蔵山より西走して安曇川へと注ぐ猪谷は裏比良独特の黒い岩、暗い谷の代表的存在だ。しかしながら深く神秘的な雰囲気を持つ美しいゴルジュの中に幾つもの滝を連続さていてその殆どが直登可能なのだから滝登りが好きな者にとってまさに別天地と言えるだろう。個人的には比良一番の秀渓だと思っている。
コースタイム
【猪谷出合い】 8:00
【ワリ谷出合い】 9:45
【ヒジキ谷出合い】 11:20
【林道】 13:00
【横谷沿い駐車地】 14:30
ポイント
【★★★☆☆(沢2級+)】 全ての滝が直登可能だが第三廊下入口の8M滝とヒジキ谷手前の7M滝はやや手強い、面倒でもロープを出して安全を期したい。
下 山
【★★☆☆☆(林道だが・・・)】 下山は地蔵峠から続く林道を下るが途中二か所で山抜けしている。崩れた箇所のトラバースはザレザレの急斜面で緊張させられたがカッティングが有効だった。最後は地蔵峠登山口から横谷林道を経て駐車地へ。
装 備
一般遡行装備必携、ロープも必携だろう。岩は概ね安定しており支点にはハーケンやボールナッツが有効。
お勧め度
★★★★☆
参加人数
2人
所要時間
約6時間半
天候
晴れ
遡行日時
2016/09/04
地形図
北小松
主な地質
DATEなし
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:普通 《ヒル情報》:多い 《温泉》:朽木てんくう温泉(600円) 《その他》:猪谷沿いの林道は狭くてあまり駐車環境が良くない、横谷側に下山するつもりなら横谷沿いの車道に駐車する方が安心だろう。


【台風前夜】 

先日導入したラバーソールを慣らしたい。
ところが台風接近してるやん・・・。

でもこのパターンは北西面は意外と安定するんよね。
そんな訳で比良の猪谷をチョイス、
ほんとは5人で行く予定だったが3人ドタキャンになった。
まあこの予報やし仕方ない。

現地は青空も見えていい感じ、
うん、狙い通りやわ。

【横谷沿い駐車地(7:45)】 

下山予定の横谷沿いに駐車してさあ出発、
猪谷沿いの林道は荒れ気味であまり駐車適地とは言えません。
どうせ横谷側へ下る訳やし横谷駐車の方がお勧めやね。



駐車は横谷沿いがお勧めやね

【入渓(8:10)】 

堰堤を四つ見送って林道終点から入渓、
倒木が谷を埋めて結構荒れている。
倒木まみれの堰堤を左岸から越えると落ち着いてきた。



倒木が谷を埋めて結構荒れている

ちょっと進んでまずは第一ゴルジュで小手調べ、
7M、6M、6Mと快適に登って行けますよ。



第一ゴルジュ中の6M滝、直登

ラバーソールは効く岩と効かない岩の落差が大きいですね。
裏比良に多い黒くてガタガタした感じの岩は良く効きます。
しかしのっぺりした感じの岩はダメ、
フェルトだと無敵なはずの花崗岩でさえのっぺりしてると滑ります。

推測やけどたぶん岩に細かい凹凸が無いとダメなんやろね。
まあ使う場所を選ぶ感じですわ。

あと流木の上は氷の上に乗ってるみたいに滑る。
まるで異次元のスリップ力です(^^;。



第一ゴルジュ出口の6M滝、直登

一旦穏やかになるけどすぐに第二ゴルジュが見えて来た。
入口の8M滝はホールド豊富で見た目よりも簡単ですね。
そこから深く狭い廊下に入って行く。



第二ゴルジュ入口の8M滝、直登

右岸に窯跡を見て最狭部の3M滝二つを胸まで浸かって直登、
手強い滝もあるけど釜ポチャやし思い切って突っ込んだ方が楽やと思います。

更に細い釜の向こうに3M滝、
ここは背が立たず泳いで直登する。



連続する3M滝を直登して行く

抜けのCS5M滝は右側の流芯を登るがちょっとバランスが必要かも。
登り終えると左岸からワリ谷が20M滝となって落ちる。



第二ゴルジュ抜けの5M滝、右側の流芯を直登

【ワリ谷出合い(9:45)】 

この辺りゴルジュの真っ只中で何だか神々しいような雰囲気、
ここ見るだけでも猪谷に来た甲斐があるんちゃうやろか!?。



神々しい雰囲気のワリ谷出合い

左の本谷へ進むとすぐに第三ゴルジュの始まりですよ。
カツラの巨木と8M滝が何とも美しい。



カツラの巨木と8M滝、第三ゴルジュが始まる

こいつはロープを出して直登します。
中段で流れを右から左に渡る部分は頭からシャワーで息が苦しい。



8M滝はなかなかのドシャワーですわ(^^;

そして第三ゴルジュの出口にある7M滝、
通称ネジレ滝と呼ばれるこの谷の核心部です。

ロープを出して右手から登攀、
残置ハーケンを更にカムで補強しつつ登り切る。
この谷は岩がしっかりしててカムやハーケンは安心感がある。
細いクラックにはボールナッツも有効ですね。

で後続確保、
下から「これ登れません」の声が・・・。
セカンドやし何か適当に引っ掴んで来てくださいな(^^;、



猪谷の核心部たる7M滝、右手から登るが悪い

抜けたところがヒジキ谷との出合い、
コンタ530mの二俣ですね。

【ヒジキ谷出合い(11:20)】 

左手の本谷を進みます。

まだまだゴルジュが続いて連続する滝群を片っ端から直登、
これだけ遊べるし両岸の植生も素晴らしい、
比良では一番楽しい谷とちゃうやろか!。



植生と滝のコントラストが素晴らしい

やがて植林が寄ってくると突然ゴルジュが終了、
そこから先は全くの小川になる。

昼食を兼ねて大休止、
秋を先取りしてちょっとしたサプライズをいただきました。

すぐ右岸に『コメカイ道』の道標発見、
それを伝うけど枝打ちに隠されて歩きにくいったらありゃしない、
道型探しがだんだん面倒になって右岸の枝谷に逃げたら林道に飛び出した。

【林道出合い(13:00)】 



下山はこの林道を下る訳だが・・・

さあ後は林道を下るだけやし楽勝?、
と思いきや途中二か所で崩落してる。

これがまたザレザレの急斜面で危険度満載、
あまり歩かれてないらしく踏み型も乏しいのでカッティングしながら慎重に越えた。



林道は二か所で崩落、カッティングが有効です

【横谷駐車地(14:30)】 

その二か所以外は問題もなく地蔵峠登山口を経て駐車地へと戻り着いた。
お疲れさまでした。

【比良一番の秀渓】 

実は猪谷は二回目の訪問です。
もう10年くらい前で記憶も曖昧やったし新鮮に楽しめた。
ソール慣らしのつもりが気が付けば全滝直登しててこんなに楽しい谷だったとは、
私的には比良一番の秀渓として推したいですね。

余談やけど今回けっこう蛭に食われた。
指と耳の裏とうなじ・・・、
沢装備で完全防備してるにも関わらず死角とも言える部分を狙われる。

最近は手袋の中や時計の裏に入られる事も多くて献血回数が増えてるんですよね。
あちらさんもだんだん賢くなってるのかなぁ?。

それに今年はどこ入っても蛭をよく見かけます。
以前鈴鹿で山仕事の人に「蛭には当たり年がある」って聞いたことがある。
もしかしたら今年は当たり年かもしれませんね。

それはさておき終日お天気も良くて気象読みは完璧、
今週も楽しい一日を過ごさせてもらいました。
感謝。。



遡行図




*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。

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