ムラダチ谷で美瀑群と原始の息吹きを満喫。

渓谷の名称
村立谷
山域(ピーク)
台高
渓谷の概要
北股川の左岸に切れ込むムラダチ谷は地形図を見る限りあまり触手の動く谷ではない、しかし中に入ってみると40M大滝を含めた美瀑の数々に驚かされる。また谷中は植林のない原始の森が広がっており深山幽谷の趣きを満喫できるだろう。
コースタイム
【ムラダチ谷出合い】 08:10
【25M滝下】 09:35
【40M滝下】 10:20
【20M滝下】 11:10
【P1040M】 13:10
【ムラダチ谷出合い】 15:00
ポイント
【★★☆☆☆(沢2級+)】 全体的に滑り易い斜面での巻きが多いので滑落に注意が必要だろう。40M大滝は右岸のブッシュ帯を登るが傾斜が強くロープが欲しい場面もある。最後の20M滝は左岸ルンゼを登って落ち口へ向うバンドを伝うが高度感があるので慎重に。大滝群の美しさも然ることながら自然林に覆われた太古の森に感動を覚えた。
下 山
【★★★☆☆(要読図力)】 P1040mからムラダチ谷出合いへドンピシャ下山するなら的確な読図力が必要だ。特にCo680m付近の分岐は注意しておく必要がある。全体的には沢2級、下山3級と言った感じで私的には下山のルーファイも含めて面白かった。
装 備
一般遡行装備必携、ロープも必携、概ね立ち木からの支点になる。
お勧め度
★★★☆☆
参加人数
2人
所要時間
約7時間
天候
曇りのち雨
遡行日時
2015/05/09
地形図
大和柏木
主な地質
チャート系堆積岩
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:滑り易い 《ヒル情報》:見なかった 《温泉》:中庄温泉(700円) 《その他》:今回蛭は見なかったが過去の経験から結構多い界隈だと思うので対策が必要。


【ちょっと軽めの谷もイイ】 

先日の江馬小屋谷から中2日、
まだ疲れも完全に癒えてないし「軽めの谷が良いな」って事になった。
チョイスしたのは北股川の村立谷、
この前行った不動谷が良かったので同界隈の短い谷を選んだのである。

前夜合流して某所で幕営、
うとうとしてたらあっという間に朝が来た。

【ムラダチ谷出合い(8:10)】 

北股林道を進んでムラダチ谷と思われる対岸の膨らみに駐車。
準備を整えてすぐ脇の踏み跡を下ると北股本流、
膝くらいまでの徒渉でムラダチ谷出合いに着いた。



駐車地近くの踏み跡を下って本流対岸へ

入渓してすぐは何だか暗い感じ、
更に歩き始めて一分で飛び石に失敗して臀部を強打、
以降左足に力が入らなくなって戦闘力が低下する。
スカウターの値だと戦闘力53(^^;。



8M滝、左右とも立ってるけど右岸の方が小さく巻けそう

暫く行くと8M滝登場、
左右どちらも立っていて中々悪そうだ。
うーんとりあえず右岸の方が楽かな・・・



戦闘力の落ちた私に代わってスーパーラビットが行く

ここは戦闘力の落ちた私に代わってラビ君がトップを行く、
江馬小屋ではブルーラビットだったが今日は頼もしいスーパーラビットだ。

右岸を15mくらい登ると道型が出て来て自然と滝上に導かれる。
しかし12M滝が続いていて降りても登れそうになくそのまま巻いて3M滝上に降りた。

谷は一変して穏やかな感じ、
しっとりとした新緑の原生林に吸い込まれそうな感覚を覚える。
沢は滝があってナンボって言う人もいるけど、
自分はこんな幻想空間にこそ沢の良さがあると思っている。

8M斜瀑を簡単に越えると両岸寄って来て何かありそうな気配、
前方に25M滝が見えた。



美しい25M滝が登場、右岸から簡単に巻ける

【25M滝下(9:35)】 

25M滝は女性的は風貌でかなりのべっぴんさん滝やね。
ここも右岸のルンゼ状から巻き上がる。
一見難しそうだが割としっかりした踏み跡があって容易な巻きだった。

そしてまた癒やしの原生林。



癒やしの原生林、これも沢の魅力の一つですよね

ええなー、綺麗やなーって言いながら進むと壁が立って3M滝、
その先が二俣になってて左手から7M滝が落ちる。
ここは一旦右の支谷に入って2M滝の上から折り返す。



一旦右の谷に入ってから折り返して40M滝へ

すると突然空間が広がって40Mの大滝、
両岸50m以上の壁がぐるっと囲んでてもの凄い景観だ。
流れは壁を這わずダイブして霧雨のように降り注いでいる。

この水量の谷でどうしてこれほどの滝と壁が出来るのか?、
北股川本流の侵食によって全体的に削り込まれた結果なのだろうか?、
山容がなだらかな割りに立った谷が多いしなかなか興味深いところだ。



あっと驚く40M大滝と周囲の壁

【40M滝下(10:20)】 

40M滝は右岸の壁沿いに進んでブッシュ帯を登るが傾斜が強くロープが欲しい場面もある。
滝と同じくらいの高さまで登ると傾斜も緩んで踏み跡が寄って来た。
結構しっかりした道なんでどこかにちゃんとした巻き道があるのかも?。

40M滝を越えてもまだ両岸立っていてすぐに次の滝が見えてくる。
これも美しい末広がりの20M滝だ。



末広がりで美しい20M滝

【20M滝下(11:10)】 

さて突破はどうするか・・・、
一見右岸巻きが楽そうだが上に目をやると木々の隙間に壁が見える。
こりゃちょっとしんどそうやな・・・。

となると左岸ルンゼか!?、
こっちやと傾斜は強いけど落ち口に直接行けそうだ。

実際取り付いてみると適度にホールドもあって何とかなりそうや、
途中のバンドから折り返せばバッチリ落ち口へと導かれた。



左岸ルンゼは一見手強そうでも実際取り付いてみると何とかなる

これで悪い箇所は終了?。
後はお気楽モードやね(^_^)v
と思ってたら4M、3M、2Mの連瀑帯があっった。
しかもシャワーで突破する羽目になって全身びしょ濡れや。



最後の最後にずぶ濡れ登攀(^^;

でもこれで本当に終わった感で桃源郷のような空間が広がっている。
もう水も切れ切れやし右岸の尾根を登ってP1040mを目指した。



桃源郷の空間からP1040mを目指す

【P1040m(13:10)】 

実はムラダチ谷遡行で一番の懸案だったのが下山なんよね。
色んな資料を調べてみると、
北隣の地獄谷へ降りた。
南のP933mから三之公出合いに降りた。
そのまま谷を戻った等々。

しかしどれも難渋してるみたいだし何よりスマートじゃない。
ここは一発右岸尾根を忠実に辿ってみよう。



この尾根読みも楽しさの一つなんですよ!

地図読みにはめっぽう強いラビ君を先頭に、
あーだこーだ言いながら地図と地形を照合して行く。
ポイントとしては↓、

@、Co980m付近で尾根が三つに分かれるが真中の尾根に入る。
A、Co910mくらいからの激下りで尾根を見失わないように!。
B、最大の難所はCo680m付近、南に折れる尾根を的確に見出せるかがカギ。
C、Co560mくらいで南に振って出合いに向えばドンピシャ駐車地点。

【ムラダチ谷出合い(15:00)】 

尾根上には薄いながらも踏み跡があって歩いてる人もいる感じやね、
急斜面が何度かあるけど壁も少ないし概ね歩きやすかった。
この尾根を知ってたら他にも利用価値がありそうやね。
例えば南股谷の下山とかネ(笑)。

【予想以上にええ谷やったわ】 

ムラダチ谷は最初お気楽癒やし沢のつもりやったけど予想以上に美しい谷だった。
その植生の素晴らしさは界隈でも屈指のものちゃうやろか?。

某ガイド本には「初心者向き」と書いてあるけど、
巻きや下山のルート読みがテクニカルだし「沢慣れした人が癒やされる谷」とした方が正解だと思う。

午後は雨に降られたけど植生に守られて冷たい思いもせず、
蛭にも遭遇せず、終わってみれば良き一日だった。
お尻の強打さえ無ければ・・・(^^;



遡行図




*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。

さわナビ会議室(patio)
さわナビ倶楽部(club)


- Copyright (c) 2000-2015 SawaNavi All rights reserved -
Produce by KAME