払拭の芦廼瀬川本流遡行!

渓谷の名称
芦廼瀬川本流
山域(ピーク)
大峰
渓谷の概要
台高や大峰の本流筋は大半が林道敷設されており以前の面影が消えたと聞く、しかし芦廼瀬川だけは国道が斜面高くに付けられた事で斜面の崩壊を免れた。逆に考えればそれだけ厳しい地形だとも言える。太い水流に侵食された渓中は非常に美しく豪壮な側壁と深淵の廊下、優れた渓谷に必要なものが全て揃っている。水量次第で難度は大きく変わり少なければ癒やし渓の部類だが増水すると一転して困難なもととなる。
コースタイム
・一日目
【七泰ダム】 8:40
【百間ー付近】 11:10
【焼ーノ廊下入り口】 12:50
【核心8M滝下】 13:35
【十皿の領域】 14:30
【幕営地】 16:30
・二日目
【幕営地】 9:00
【S字渕】 9:50
【笠捨谷出合い】 11:00
【堰堤】 11:30
【白谷林道車デポ地】 13:00
ポイント
【★★★☆☆(沢2級+)】 難度は水量次第だが通常水量での遡行だと槙滝と焼ーノ廊下が核心となる。槙滝は右岸を巻き越えるが傾斜が強く重荷の時は注意したい、焼ーノ廊下は泳いで通過、6M滝の釜を泳いで左手を容易に直登、核心8M滝は釜を泳いで右手クラックからのっぺりした壁に取り付くが残置が多く見た目ほどの険悪さは無い。見所は全てと言っても過言なく大峰の名渓を堪能してもらいたい。
下 山
【★☆☆☆☆(車デポ)】 白谷林道の入り口広場と七泰ダムに車2台をデポするのが理想的、他にチャリデポやバイクデポも考えられるがこの距離を歩いた人の話によれば5時間近くかかるらしく沢に入っていた記憶はもはや消えていたそうである。
装 備
一般遡行装備必携、ロープも必携、今回は8mm×50mを持参、核心8M滝の取り付きはカム類があると重宝する。
お勧め度
★★★★★
参加人数
4人
所要時間
一泊二日
天候
晴れ時々曇り
遡行日時
2015/08/08-09
地形図
十津川温泉・大沼
主な地質
珪長質火山岩類
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:普通 《ヒル情報》:巻きや両岸の樹林帯に生息 《温泉》:十津川温泉滝ノ湯(600円) 《その他》:国道425号線は連続降雨50mm/時間降雨15mmで規制に入る可能性があり天候には留意したい。


【払拭シリーズ第二段】 

今年は過去に怖い思いをした谷を再訪している。
芦廼瀬川本流は2001年に遡行しているが雨天と増水で結構厳しかった。
と言う訳で五月の絵馬小屋に続いて払拭シリーズ第二段!。

・一日目

6時半に下北山の運動公園でワク&タックと待ち合わせ、
それにラビ君と私を加えた4人が今回のメンバーだ。

国道425号から白谷トンネルを越えて白谷林道の入り口に一台デポ、
一台に集約して七泰ダムの側で準備を整える。



久々の七泰ダム、今日は穏やかに見える

【七泰ダム(8:40)】 

七泰ダムを訪れるのは前回の遡行以来、
その時は渦巻く激流に唖然としたが今回は朝日がキラキラ光って癒やし感満載、
これならきっと大丈夫やね。

ダム施設の裏から河原に降りて遡行開始、
7M斜瀑を右岸から越えればすぐに七泰ノ滝12Mが登場だ。
巨大な釜に爆音響かせて落ちる様はまさに本流の迫力やわ。



七泰ノ滝は周囲の壁と巨大な釜、まさに豪快の一言

ここは右岸を巻くけど鉄杭やステップが切ってあって容易に通過、
上から見るワサビーはなかなか迫力がある。

続く保色滝6Mは左岸をへつり気味に巻いた。
上で○師の方が竿を出していたので軽く会釈して先に進ませてもらう。



保色滝は左岸を絡んで越える

槙滝10Mに到着、
以前は師匠が右岸をギリギリまでへつってから登ったけど、
今考えるとかなり攻めたラインやと思う。
と言うか普通は登ら(れ?)ない(^^;。



槙滝は右岸を巻くが傾斜が強く重荷には結構しんどい

今回は右岸もう少し手前の正規ルートで行きましょね(^^;、
そうは言っても結構傾斜が強いのでロープを引いて行く、
泊装備の重荷で後ろにひっくり返りそうになりながら登り切って後続確保、
ボッカ耐性が皆無の私には結構しんどい巻きでした。

槙滝を越えると美しい渕と瀑流が交互に現れる。
この辺りは『フジネ』と呼ばれるそうだが通過は簡単で巻くも泳ぎもお好み次第、
まあ行程長いのでしょっぱなから遊び過ぎると後で後悔かもやけどね(^^;。



フジネ付近、渕と瀑流が交互に出てくるが通行に支障はない

やがて上空に送電線を見送れば谷は左折して大岩壁が目に飛び込んだ。
高さは100m以上、これが百間ーと呼ばれる岩壁だろう。



美しい渕を見ながら順調に進んで行く



圧倒的な高さを誇る百間ー

【百間ー(11:10)】 

百間ーの下で左岸から支流が滝となって入り本流は瀑流となっている。
ここは右岸の水線ギリギリをへつるが水量が多いと怖いところ。
今回は楽々だったが前回はかなり肝を冷やした。



百間ー下の瀑流は右岸をへつり抜ける

相変わらずの渕とゴーロを徒渉を交えて進んで行く。
ヒイラギ大渕はだいぶ埋まっていて最後にちょっと泳ぐぐらいで済んだ。



美しい流れの中を徒渉を交えて進む

やがて前方に狭い空間が現れた。
本日のメインイベント、焼ーノ廊下が登場やね!。



本日のメインイベント焼ーノ廊下は泳いで突破

【焼ーノ廊下入り口(12:50)】 

ここはなんやかんや言っても泳いで突破が一番早い、
少し流れがあるけどずっと泳ぎ続ける訳でもなく適当に両岸で休憩しながら進む。



適当に休憩しながら泳げるのでそんなに苦にはならない、と思う(^^;

上竜宮谷の30M滝を見て6M滝は大釜を泳いで左手から登った。
ホールド豊富で簡単だけど巻き返しの流れがあるので取り付きは注意したい。



6M滝は巻き返しに注意しながら左手から登る。

谷は少し広がって泳ぎまくった身体に日差しが心地よい、
美しい景色を堪能して瀑流1M滝は右手の張り出しを越えた。
すると岩陰の奥に爆音が響く。核心の8M滝だ。



どこまでも続く美しい景色

【核心8M滝下(13:35)】 



核心8M滝の登場!

突破はタックのリードで右手クラックから取り付いた。
取り付きの一歩が立っているけどカムを決めて岩棚にひょいっと這い上がる。
そこからのっぺりした斜面を登るが残置だらけで支点には不自由しない、
全員の突破に40分ほどかかったが一番の核心を抜けて胸をなでおろした。



ここはタックが右手クラックから余裕で突破、流石!!

前回はここで難渋して闇になってしまったけど今日はまだ14時過ぎ、
やはりこの谷は水量次第と言えるだろう。

そうそう、少し時間を食った事もあり後続パーティさんを待たしてしまった。
申し訳ないな・・・、イライラしてるだろな・・・、と思っていたら、
「亀さん」と声をかけられ振り返ると『いるかさん』だった。

まさか芦廼瀬のゴルジュの真っ只中でいるかさんとお会いするとは!!、
去年とアサマタ谷以来やけど久々に元気そうなお顔が見れて嬉しかったです。

【十皿の領域(14:30)】 

余談だけど8M滝の上にはちょっとした台地があって前回はそこに泊まった。
真っ暗で進退窮まってただけに自分らには『奇跡の天場』だったんです。
ほんと山の神様の存在を感じて感謝したのを思い出します。



思いで深い『奇跡の天場』

そんな思いに浸りながら今日はまだまだ歩を進めますよ。
右岸から美しい20M滝が降り注ぐ、
この辺りは『十皿の領域』と呼ばれる場所だ。
泳いだりへつったりしながら適当に行く。

15時も過ぎてそろそろ天場が欲しいなと思うがなかなかベストな場所が見つからない、
もうちょい、もうちょい、と言いながら時間を見ればもう16時半(^^;。
さすがに疲れてきた頃、左岸に河原を見つけて今宵のお宿に決定!。

そして星空を楽しみながら至福の宴を堪能いたしました。

【幕営地(16:30)】 



今宵のお宿です

・二日目

【幕営地(9:00)】 

時間に余裕もあるので遅い目の出発。
谷は概ね河原なのでお気楽モードである。

【S字渕(9:50)】 

S字渕は右岸から左岸に泳いで通過、
流れが強いので後続にはロープを出す。



S字渕は右岸側から泳いで左岸へ渡る



流れが強いので後続にはロープを出した

【笠捨谷出合い(11:00)】 

やがて左岸に笠捨谷の凄いゴルジュ滝、
先日まんまが登ったそうやけど私らは本流を進む。
狼返しの滝は右岸側から登った。



笠捨谷がすごい廊下となって流入する



狼返しの滝は右岸から登った

【堰堤(11:30)】 

前方に堰堤が見えると楽しかった芦廼瀬遡行も終焉、
でも名残惜しいから堰堤の釜で1時間ほどお茶をしながら遊ぶ。



堰堤が見えたら芦廼瀬遡行もそろそろ終焉

【白谷林道デポ地(13:00)】 

最後は左岸の枝谷を15分ほど詰めてデポ地にドンピシャ到着、
お疲れ様。

【払拭完了!】 

前回の苦労した芦廼瀬を回想しながら遡行したが、
今回はお天気と水量に恵まれて楽しい遡行を満喫する事ができました。

芦廼瀬サイコー!。

完全にトラウマは払拭されましたv。
ご一緒してくれた皆様と大峰の自然と山の神様に感謝。



遡行図




*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。

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