予想外の良渓、掛ヶ谷遡行。

渓谷の名称
掛ヶ谷
山域(ピーク)
播磨
渓谷の概要
峰山高原を中心とする播磨の山々は標高1000mにも満たない山が多く遡行対象としてはそれほど触手が動かない、しかしながら雪彦山周辺には岩盤の発達した地形が見られ荒々しい山容を見せる。掛ヶ谷はそんな雪彦山から東に派生する高場山東面に深く食い入る谷で、低山の谷と侮っていたがなかなかどうして、廊下の発達した渓相はどこか神秘的な感じがする。シーズンオフや出遅れた休日のお気楽遡行にオススメの谷ではないだろうか。
コースタイム
【墓地横駐車地】 9:30
【一ノ滝】 10:05
【二ノ滝】 11:10
【三ノ滝】 11:50
【貯水池】 13:00
【墓地横駐車地】 14:00
ポイント
【★★☆☆☆(沢1級+)】 前半の廊下帯は凄い迫力だが左岸が開いていて通過は容易、二ノ滝は左岸巻き、三ノ滝は右岸巻き、いずれも容易な巻きだ。一ノ滝はカムと残置ボルトで直登するが残置は腐り気味で上部トラバースは緊張した。遡行グレード的には一ノ滝を登らなければ1級+、登るなら2級沢を難なくこなせるくらいの実力が必要だ。
下 山
【★☆☆☆☆(登山道あり)】 谷沿いに高場山への登山道が通じていてそれを伝う。この道は過去に宮野第一発電所の巡視路だった事もあり非常に歩きやすい。下山道としては高速道路クラスの快適さ。
装 備
一般遡行装備必携、滝を登るならロープ持参の事。
お勧め度
★★★☆☆
参加人数
2人
所要時間
約4時間半
天候
晴れ
遡行日時
2013/08/16
地形図
長谷・寺前
写真室
無し
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:良好 《ヒル情報》:見なかった 《温泉》:なし 《その他》:帰りに多可町の高坂峠手前で平成の名水百選にも選定されている『松か井の水』を発見、少し甘みのある美味しい水だった


【お盆休みの隙間に】 

私「お盆休みの後半暇なんですよねぇ・・・」
和「あっ私16日なら空いてますよ」
私「じゃあ涼みに行きましょかー」

今回どこに行くか場所選定にかなり気を遣った。
と言うのも16日はお盆の終日で各地の高速は渋滞が予想される。

更に私は前日台高の沢でトンボ帰りでまた紀伊半島方面の沢に行くのは微妙だった。
また比良方面に行くとすると送り火渋滞が怖い。
沢連チャンになるし癒やし渓にしたい。

思案した挙句にチョイスしたのは播磨の『掛ヶ谷』。
ここなら帰路高速が渋滞したとしても下道で快適に帰阪できる自信がある。

しかし最近の猛暑と少雨で谷の水量が心配だ。
低山の谷だし行って枯れ枯れの酷暑だったらどうしよう・・・
そんな不安を抱えながらの出発となった。

朝ゆっくり7時に集合して中国道から福崎へ、国道312号から県道8号へと進み宮野集落で左折、
少し進んだ墓地横の広場に駐車する。



お墓横の広場に駐車

【墓地横駐車地(9:30)⇒一ノ滝(10:05)】 

出発は9時半、駐車地から100mほど歩けば河原に下りる道がある。入渓。
流石に水量は少ないが枯れ枯れって程でもない、何より予想外に水が綺麗だ。
これなら充分清涼感ある癒やしの遡行ができるだろう。



予想外に水が綺麗、これなら充分癒やされそう

最初はゴーロだが流域が狭い割には巨岩が多い、CS5M滝を越えるといきなりゴルジュになった。 その奥に滝が見える。これが一ノ滝か!?、両岸、特に右岸の壁が威圧的で険悪な気配がする。



廊下の奥に一ノ滝8M、何やら険悪な気配が・・・

【一ノ滝(10:05)⇒二ノ滝(11:10)】 

今日は癒やし渓なんで登る気はなかったがせっかくだし一応覗きに行く。
取り付きは行けそうやけど上部のトラバースがやばそうやなぁ。
とりあえず1mくらい登ってみる。
ごそごそやってるとカムが効いた・・・。

私「うーん、登っていい?」
和「私のビレイで良ければ」
私「じゃあ涼みに行きましょかー」

まずは左岸の側壁を5mくらい直登、そこからトラバースして落ち口のCSを乗っ越すのが悪い。
躊躇しているとグラグラハーケンを発見。
今日はハンマー持ってないから打ち足せないけど無いよりはマシ。
さらに痩せた残置ボルトも発見、痩せてても無いよりはマシ。
結構緊張するトラバースやった。



次はワクちゃんがトライ

後続のワクちゃんにはちょっとキツイかもしれないから支点はガチガチに取る。
でもそんな危惧を他所にさっくりと登って来た。
うん、ワクちゃんもだんだんと上手くなってきてますね。



うん、だんだんと登りが上手くなって来ましたね

滝上も右岸が立ったゴルジュ状にCS滝が連続してる。
しかし左岸が開いているので通過は容易。
もしこれが両岸とも壁だったらさぞ難儀な廊下になってただろう。
でも今日は癒やし渓やからこれでいいんです。



なかなかのゴルジュ、でも左岸が開いてて通行は問題なし

幾つかのCS滝を左岸から巻いて行くとそのうち右岸も立って来た。
いよいよ来たか!?、って思ったら谷は左折して小滝をかける。
そいつを快適に登って回り込んだところが二ノ滝だった。

【二ノ滝(11:10)⇒三ノ滝(11:50)⇒貯水池(13:00)】 



二ノ滝、左岸を巻いたら登山道に出てしまった

二ノ滝はどっちでも巻けそうだが左岸の方が楽かな!?。
ちょいと登ると登山道に出てしまった。
まあ仕方ない、適当なとこから落ち口に降りるも容易な巻きだ。

そこからは壁も無くなってナメが続く、時おり小滝があるけど問題は無い。
癒やし渓で快適に進む・・・。
歩いてばっかりだと暑いんで釜っぽい場所やシャワーががあれば無駄に突っ込む。



行けるとこは積極的にシャワーで行きましょ!

4M滝は頭からシャワーで直登、水も適温で快適ー。



うーん、シャワーが心地いいー!!

まあまあ単調になってきた頃に突然三ノ滝が現れる。
流石に水量は少ないけど二段になった見栄えのする滝だ。
ここでも頭からシャワーを浴びて冷却する。



三ノ滝は右岸からバック気味に壁を回り込んで巻く

三ノ滝は右岸巻き、少しバック気味に壁を回り込むが巻きのお手本のような巻き。
上部はバンドが幾つも出てきてピッタリ落ち口へ導いてくれた。

すると目の前には5M滝、こいつはホールド豊富で登って下さいと言わんばかり、ごっつあんです。



こいつはホールド豊富で登ってくださいと言わんばかり

滝上は日本庭園風なナメがあって癒やされるけどそのうち植林に変わった。
そうなると倒木とかが邪魔してだんだん億劫になってくる。
登山道に逃げたり谷に戻ったりしながら適当に進む。



この多段滝を登れば貯水池に到着

やがて多段の斜瀑を越えるとコンクリートの堤があって貯水池に到着。
この池は『宮野第一発電所』の貯水池だったそうだが大正11年から昭和4年までの7年しか稼動してないらしい。
その7年にどんだけの巨費を投じたのか?、何とも太っ腹な事業だったに違いない・・・。

【貯水池(13:00)⇒墓地横駐車地(14:00)】 

池は少雨と猛暑のせいか澱んでいて小汚い、泳いでる鯉もどこかしら暑そうだ。
私らも見てるだけで暑くなってきた。
アカン、これ以上水から離れたら沢の清涼感を忘れてしまう。



貯水池、少雨と猛暑で澱んでいて清涼感は無い

私「うーん、高場山のピークって登りたい?」
和「いや、いいです」
私「じゃあ涼しくいきましょかー」

下山は先の登山道を行く。
これが快適な登山道で沢の下山とすれば高速道路級やわ。
宮野第一発電所跡の平地を過ぎれば車道となって1時間程で入渓点へと戻りついた。

【予想外の良渓に満足】 

最初、播磨の谷だしここ最近の天気見てると殆ど期待できないと思っていたが蓋を開ければ実に快適な遡行だった。
播磨の谷も捨てたもんじゃないですね。
掛ヶ谷さん「期待してない」なんて言ってしまいゴメンナサイ。

帰路は作戦通り下道を篠山からから池田へと抜けて快適に帰阪。
途中、高坂峠手前で平成の名水百選にも選ばれた『松か井の水』を発見、ちょっと甘い系のまろやかな水。
美味しい水にも出会えたし、渋滞もなくスムーズに帰れたし、ほんと良い休日でした。

ご一緒してくれたワクちゃんと播磨の山々に感謝です。



地形図




*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。

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