台高入門的な人見谷!

渓谷の名称
人見谷(黒谷)
山域(ピーク)
台高(伯母ヶ峯)
渓谷の概要
吉野川の源流、本沢川流域には黒石谷や釜之公谷などの大渓谷がひしめき合っています。人見谷(黒谷)はそんな名渓達の影に隠れてあまり表舞台には登場しませんが、滝もそこそこにあって、直登、巻き、詰めのルート取りなどなど、沢に必要なシチュエーションがコンパクトに体験できる良渓なんじゃないでしょうか!。
コースタイム
【人見谷出合い】 09:00(橋の右岸より入渓)
【Co680m付近二俣】 12:50(8M滝は直登が無難だが他は容易に巻ける滝が多い)
【Co870m付近二俣】 13:50(Co870m二俣以降は水が切れ切れになる)
【遡行打ち切り点】 15:05(詰めはブナ林の尾根を急登)
【P1262m】 16:05(稜線に出ればあとは快適登山道)
【伯母峰峠駐車地】 17:00(伯母峰峠から少し旧道に入った付近に降り立った)
ポイント
【★★☆☆☆(沢2級)】 全体的に壁の発達が薄くてどの滝も容易に巻けるがCo680m二俣手前の8M滝だけは直登した方が手っ取り早い。詰めはルート取り次第だが、かなりの急登を強いられるので、傾斜の緩い尾根を上手く見つけ出してほしい。Co870m二俣手前の二つの滝が落ちる空間はぐるっと壁が囲んでいてなかなか壮観だ。
下 山
【★☆☆☆☆(車デポ)】 うまく詰め上がれば伯母ヶ峯のP1262m付近に出てくるだろう。そこから伯母峰峠への登山道を進み、峠からは巡視路の階段を伝って車道へと降りる。この谷周辺には明確な下山路が乏しく、日帰りで余裕を持って遡行するなら峠付近への車デポが必須と言えよう。
装 備
一般遡行装備必携、滝を登るならロープも必携。
お勧め度
★★★☆☆
参加人数
5人
所要時間
約9時間
天候
晴れ
遡行日時
2013/05/26
地形図
大和柏木・大台ヶ原山
写真室
無し
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:悪い 《ヒル情報》:見なかった 《温泉》:なし 《その他》:ヒル情報には「見なかった」と書いたが晴天続きだったからだろう、通常は居ると思っておいた方が無難。


【Hリーダー率いる体験遡行】 Hリーダー率いる体験遡行に参加する事になった。前夜、三之公川の幕営地へ行けば夕刻より宴会していたみたいで、もうだいぶ飲んでいるHリーダーは既に足取りが軽い。

私も瞬宴に参戦して日付が変わる頃に就寝、翌朝は6時に起床して準備を整える。今日の目的地は、本沢川の人見谷、面子はHリーダーにIさん、それに体験組みのKさんとYさん、そして私。あんまり報告のない谷だがさてさてどうなる事やら。今回も車一台を伯母峰峠の旧料金所跡にデポ、もう一台で出合いまで戻って橋の左岸より入渓だ。


橋の左岸より仕事道へ入る 一箇所崩れていてヒヤッとした

【人見谷出合い(9:00)⇒Co680m付近二俣(12:50)】 暫く仕事道を進んで谷へ下る訳なんだが、一部崩落してる場所があって恐る恐るトラバース、ところが運悪くスリップして落ちそうになる。谷底まで10mくらいあったのでちょっとびびった(汗)。

谷はゴーロの中に時おり渕があって穏やかな感じ、地形図見てもなんもなさそうやなぁって思ってたら美しい15M滝があった。直登は無理そうやけど釜も深くて神秘的だ。ここは左岸からあっさり巻いた。

しばらくして今度は斜瀑の流れ込む淵が出てきた。うっ、これは濡れなきゃ通過できないぞ・・・、若さあふれるリーダーは泳いで進んで行くが私は右岸のへつりをチョイス、なんとか濡れるの腰くらいまでで済んだぞ。


神秘的な釜を持つ15M滝 なんとか腰くらいまでで突破

それにしてもHリーダーの足取りは速い、すでに人生の盛りを過ぎた私は最後尾をトボトボと歩かせてもらう。体験遡行とは言え他もメンバーも若いだけあってすこぶる順調だ。廊下状の2段10M滝は左岸から巻き登り色々と楽しみながら進んで行く。


廊下状の2段10M滝は左岸巻き 色々と楽しく進む

やがて溝状の4M滝を越えると美しい斜瀑、地形図を見る限りこの辺りからが核心となるだろう。やがて前方に8M滝が見えてきた。両岸高くこりゃ巻くとなると難渋しそうな気配、ここはやっぱ直登しかないっしょ!。


溝状4M滝を越えると 美しい斜瀑が待っていた

そしてリーダーがリードで登り後続を確保、出だしがちょっとぬめってるけど後は簡単みたいだ。しかし私はその出だしで滑ってしまい恥ずかしい姿を晒すことに、とほほ・・・(^^;。

滝上は廊下状が続いていて奥に15M滝が見える。しかも壁が立っていて直登はかなり手強そう。だが左岸後方を見ればうまい具合に尾根が降りて来ていた。ちょっと大巻きになりそうやけど安全に行くならこれしかなさそうやね。面白かったのが、滝登りのうまいKさんが巻きは苦手みたいで及び腰になる、その一方で滝登りは苦手なIさんが巻きは得意みたいで余裕でこなす。それぞれ得意不得意があって沢と言っても色々あるんやなぁ。で巻き終えるとCo680m二俣の手前、ここで一本立てた、っていうか今回は体験遡行でメンバーの体力が把握出来ていないって事もあり休憩を多めに取っている。


8M滝はロープを出して直登 15M滝は左岸後方の尾根を巻く

【Co680m付近二俣(12:50)⇒Co870m付近二俣(13:50)】 大岩のトンネルを見て右俣に入り快適に斜瀑を越えて行く、Co810mの二俣は左に6M滝を登って進む、すると前方に大滝の気配が、近寄ってみるとハングした20M滝と右側にも10M滝、その周囲を壁がぐるっと囲んで広い空間を作っている。なかなか壮観な眺めで皆から「おおっ」て声が出た。


ハングした20M滝と 10M滝が落ちる壮観な眺め

ハング滝は手が出そうもないが10M滝は何とかなるかもしれない、一瞬直登論もあったがここまで結構時間を食ってしまった。ロープを出すとなると更に遅くなってしまう、リーダーは行きたかったみたいやけどここは自重して左岸のルンゼへ入る。少し登るとうまい具合に折り返しがあって小さく巻けた。これナイス巻きやね!。

【Co870m付近二俣(13:50)⇒遡行打ち切り点(15:05)】 Co870m二俣付近は谷幅が広く幕営にも良い感じ、左へ進むと水も切れ切れになってきた。もう終わりかな?と思ってたが予想外に10M滝が出てきた。左岸のザレたルンゼ沿いを登るが上部のトラバースが崩れそうで怖い、Kさんは横切れずにどんどん上の方に行ってる、それ登りすぎやって(汗)。

その後も枯れたゴーロと枯れ滝が続くが難しい箇所は無い、しかしメンバーには疲労の色があって変なところでスリップしたりして集中力が切れているようだ。このまま谷に留まると精神的にも磨り減ってくるかもしれないので、適当なところで尾根に逃げようって事になった。


水も切れ切れになってきた 1伯母峰峠から巡視道の階段へ

【遡行打ち切り点(15:05)⇒P1262m(16:05)⇒伯母峰峠駐車地(17:00)】 Co1050mくらいの箇所から左岸の尾根に取り付いたが、これがかなりの急斜面、本当はP1262mから北に派生する傾斜の緩い斜面に取り付く予定だったが、尾根一本間違えたっぽい感じ。

さらに先行するメンバーが落とす落石が雨のように降って来て、それを避ける後続はまるでシューティングゲームのようだ。しかしこれはマジで笑っていられない、直撃すると痛いだけでは済まないのだ。最初は「まあ体験遡行だから仕方ないか・・・」と黙っていたが、あまりにも酷いので「ラク多すぎる、もっと考えて一歩踏み出してくれ」と思わず叫んでしまった。

そして登りついたのはP1262mの少し手前、あとは明瞭な登山道を伯母峰峠へと進む、峠には何かの設備みたいな建物があって巡視路と思われる階段が来ている。それを伝えば峠のトンネルから少し旧道に入った辺りに降り立った。そこから車デポ地までは5分もかからない。

ちょっと補足と言うか下山のポイントだけど、大台ヶ原ドライブウェイの山側斜面は殆ど落石防止ネットで覆われていて尾根を強引に下るのはリスクが高い、ここはやはり道沿いに行った方が無難だろう。

【流石はHリーダー!】 今回も実に楽しく充実した一日になりました。これもHリーダーの的確なフォローがあったからだろう。流石はリーダー頼りになります。私は最後尾で楽さしてもらいました。そして体験組みの皆さんもこれから充実した沢ライフが送れると良いですね。

結構汗かいてたんで温泉にも入りたかったんだけど、車を回収しに行ったりしてたら18時を過ぎていた。こりゃもう無理やな・・・、そんな訳でそのまま帰阪となりました。

今回も楽しい一日をご一緒してくれた皆様ありがとうございましたー。



*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。

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