全てがドンピシャだった外和谷遡行。

渓谷の名称
外和谷
山域(ピーク)
南紀(ブナの木平)
渓谷の概要
果無山脈の東部、ブナの木平周辺の水を集めて南下する外和谷はこの界隈では八木尾谷に次いで長い流域を持つ。前半は伏流とゴーロが長く続いて退屈だが、8M美瀑から続く廊下、そして4条30M滝の絶景とそこから延々に続く滝と廊下の饗宴は沢屋の心を魅了するに違いない、大阪からだと少し遠く感じるが滝好きなら一度は訪れてみたい秀渓だろう。
コースタイム
【奥番集落手前駐車地】 08:10(外和谷出合いまでは林道歩き)
【美瀑8M滝下】 09:30(私は左岸を巻いたが皆は直登突破)
【4条30M滝下】 10:40(4条の放物線が均等に落ちる絶品の滝)
【18M滝下】 12:00(直登は無理で右岸から巻いた)
【林道終点】 13:40(最後はザレた斜面を登って林道へ)
【P675m】 14:50(尾根には明瞭な踏み跡あり)
【奥番集落手前駐車地】 16:10(ドンピシャで駐車地へと導かれた)
ポイント
【★★★☆☆(沢3級)】 2本の大滝以外、殆どの滝が直登可能だが中には手強い滝もあるので危険を感じたらロープを使う等して出来るだけ安全を期したい。その大滝は4条30M滝が左岸ルンゼから、18M直瀑は右岸尾根状から、いずれも踏み跡があって落ち口にドンピシャの巻きが可能。
下 山
【★★☆☆☆(踏み跡あり)】 林道終点から続く山道を登り詰めて外和谷左岸尾根に登り出る(Co905m付近)。そこから尾根を南に下ってP898mを経てP675mで分岐を左手に取り奥番集落を目指す。踏み跡は比較的明瞭で迷う心配は無いが集落手前付近は道が交錯していて分岐が多い、たぶんどれを下っても似たようなものだが私達は最後に駐車地横の枯谷へと降りて車にピッタリ下山となった。
装 備
一般遡行装備必携、ロープも必携、ハーケン、ハンマーやカム類も持参したが使用しなかった。
お勧め度
★★★★☆
参加人数
5人
所要時間
約8時間
天候
曇り時々小雨
遡行日時
2012/09/29
地形図
発心門
写真室
無し
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:普通 《ヒル情報》:見なかった 《温泉》:十津川村南部老人憩いの家(300円) 《その他》:まだ水害の爪あとが残る場所も多々あるが168号十津川道路の開通で幾分アプローチが楽になった


【K会の体験遡行に参加】 縁あってK会の体験遡行に参加させてもらう事になった。当初は八木尾谷へ行く予定だったが台風17号の突然の接近で急遽前夜発日帰りの遡行に変更となる。場所は地形図の準備や集合段取りの都合もあって同地域の方が予定が組みやすい事から『三越川の外和谷』にターゲットを絞り込んだ。

前夜8時過ぎに迎えに来てもらい、なんやかんやしてたら『ほんぐう道の駅』到着は1時になってしまった。十津川道路が開通してだいぶ楽になったとは言えやっぱ南紀は遠いわ(^^;。そして小宴の後、いや小宴のつもりが割りとしっかり宴になってしまいヘロヘロでシュラフにもぐり込む。

明け方小雨がテントを叩いてテンション下がっていたが、明るくなって出てみると薄日も射してまずまずな天気、明日は台風がかなり接近する予報なんで今日を逃すと次はいつ来れるか判らない。寝不足の目をこすりながらイソイソと準備して出合いを目指す。

ところが三越川沿いの林道を奥に進むにつれ異変が・・・、前方に巨大な山ヌケが見えて林道も崩落、その横にには橋の上にまで土砂が堆積した痕跡が生々しく残っている。そうここは昨年の台風12号水害で大きな被害を出した地域、一年経ってもまだこれほどの爪あとが残っているなんて自然の猛威にはただただ驚嘆するばかりだ。

これでは外和谷にも入渓出来るかどうか心配になってきたが、ちょうど地元のオジサンがやってきて「崩れているのはこの辺りだけで外和谷は大丈夫」との事、少し安堵して準備を整えた。

【奥番集落手前駐車地(8:10)⇒美瀑8M滝下(9:30)】 崩落地手前の神社横に駐車して迂回の小道を進み『奥番集落』の中ほどから林道へと戻る。そこから外和谷の出合いまでは30分ほど、しかし着いた出合いは伏流の河原が延々と続くのみ、もしかして全部埋まってるんじゃ(^^;、そんな不安を抱きながら遡行を開始する。


台風12号の爪あとが痛々しい 外和谷出合いは伏流ってる

しばらく歩くと流れが出て来て一安心したが、準備していた遡行図には堰堤が2基と書いてあるのに1基しか確認出来ない、もしかしたら片方埋まってしまったのかも!?。

堰堤を左岸から越えると谷はミニ廊下状になるけど中には小滝がちょろっとあるだけで全くの凡流、「まさかずっとこんなんやないやろなぁ」とメンバーから愚痴が漏れる。

【美瀑8M滝下(9:30)⇒4条30M滝下(10:40)】 そうこう言いながらもうちょい進むと前方に何やらありそうな雰囲気、見れば美しい8M滝が大釜に落ちている。これを見てまんま君一気にテンションアップ!、躊躇せず釜に飛び込んでそのままフリーで抜けてしまった。と言うかこの滝、かなり手強そうで登るならロープ出した方がよさ気な感じ、私はもう泳ぐの嫌だったし体験遡行者なんで左岸から巻いてルンゼを少し下って落ち口に抜けたけど他は皆さん泳いでフリー突破してはりました。ツワモノ軍団流石です!!。


美しい8M滝でテンションUP! 皆はフリー直登、私は巻いたけど

ここから渓相は一変して3M前後の滝が次々出てくる。しかもどんどん直登出来るから面白くて仕方ない、全員ずぶ濡れになって嬉々として登って行く。


直登祭りで楽しくて仕方ない 大釜2M滝も左岸をへつって直登

大釜の2M滝を登って4M滝を越えると谷が広がって平凡な流れ、あー楽しい時間はあっと言う間に過ぎ去って行くのね(^^;、そこからまた暫くは単調な遡行、5M斜瀑、溝状に抉れた3M斜瀑と時折目を楽しませてくれるのが救いである。右岸に飯場の名残を見て左岸に割りと立派な石垣を見ると前方に大滝の気配が、そして近寄ってみるとびっくり仰天、4条30M滝が天から降り注いでます。

【4条30M滝下(10:40)⇒18M滝下(12:00)】 それにしてもこの4条30M滝、4本の水流が均等に岩壁から放たれて飛瀑となって落ちる様は絶品で、こんなに整った滝は久々に見た気がする。そう言えば入渓前にオジサンが滝の名前を言ってたけどちゃんと聞いとけば良かったなぁ(^^;。


溝状に抉れた3M斜瀑 4条30M滝は絶品の滝

で、この滝は直登無理、うーんこの面子ならやるかもしれないけど今日は時間的に絶対無理、なので左岸のルンゼから巻いて傾斜の緩んだところで折り返して落ち口へドンピシャ!、ええ巻きですねー!!。

滝上からの景色もまた絶品だ。暫し絶景を楽しんで遡行を再開、実はここからがこの谷の真骨頂なのである。両岸迫った廊下の連瀑帯に突入、左岸に凄いルンゼがある2段8M滝、下段は押しつぶされそうな水圧を浴びて突破、上段はひろっちさんが右岸のツルツル壁を際どく抜ける。まんま君は流れを直登したが足を滑らせて結構やばかった。これ以降まんま君は自重モードになる。この滝の処理がこの谷の核心部ではないだろうか!?。


2段8M滝はこの谷の核心部? 水圧に押し潰されそう

一旦廊下を抜けるがそれもつかの間、すぐにまた両岸が迫ってくる。右手から流れ込む5M斜瀑はフリクションを効かせて直登、その上には釜を持った8M滝、ここは左岸を小さく巻いたがミッチャンはTRで直登、この谷の良さは個々の技量や調子に合わせてカット&トライで遡行できるとこだろう。


5M斜瀑はフリクションを効かせて 8M滝は巻く人登る人に分かれて

【18M滝下(12:00)⇒林道終点(13:40)】 更に滝は続いて眼前には18M直瀑が、これは直登無理っぽい感じで巻き決定、どっちでも巻けそうだが右岸から巻いたらまたドンピシャで落ち口に出た。うーんこれもええ巻きですなぁ。


18M直瀑は右岸からの巻き 2条6M滝はフレークを斜上

さっきまでのゴルジュ感はマシになったけどまだまだ滝が続いて2条6M滝は中央のフレークを斜上、更に6M滝を各々左右から突破、右岸から水量のある20M滝が入って二俣の様相、谷床の低い右俣へ入るとまた壁が立って2段10M滝が登場、左岸からシャワーで右岸に転じて突破する。源流に入ってもまだこんな滝があってほんま楽しいですわ。


2段10M滝はシャワーで突破 最後まで滝が続く

やがて林道から落としたと思われる残骸が目に付くようになると終点も近い。

【林道終点(13:40)⇒P675m(14:50)⇒奥番集落手前駐車地(16:10)】 登り出た林道を右手に取って終点から奥へと続く山道を伝う。てっきり尾根までの水平道かと思いきやガッツリ登らされてCo905m付近でP1022mから南に派生する尾根へと登り付いた。

そこからは明瞭な山道をどんどん下る。分岐のポイントとなるのはP675m、どちらに入ってもそんなに変わらないと思うけど、より駐車地に近い東寄りの尾根を進む、最後の下りでジグザグするけど最後まで山道が続いてこれまたドンピシャで駐車地へと帰り着いた。


残骸が目に付くと林道はすぐ 詰めは予想外にがっつり登り

【ドンピシャ尽くしな遡行】 当初台風を心配したけど、この日は曇り時々小雨くらいで何とか持ってくれた。嵐の前の静けさと言うか風も弱く絶好の遡行日和だったと思う。帰阪の途中、十津川温泉に入った辺りから雨が降り出して最後はしっかり本降り、翌日は台風接近で完全に大荒れやったんで遡行の日から巻き、下山までドンピシャ尽くしの遡行やった。

今回K会の体験遡行に参加させてもらったが、楽しい面々と楽しい遡行が出来て充実の一時だった。また色々とご一緒させてもらうかと思いますがよろしくお願いしますーv。



*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。

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