今がチャンス!?、カズラ谷遡行。

渓谷の名称
カズラ谷
山域(ピーク)
鈴鹿
渓谷の概要
鈴鹿東面の内部川は源流域で多くの支谷を持ち。そのどれもが楽しい遡行フィールドとなっている。中でも雲母峰から岳峠に至る稜線の中間くらい、白ハゲ付近を源頭に持つカズラ谷は最も変化に富んだ谷として宮妻峡界隈の雄と言えるだろう。谷は前半の廊下に始まって中流部からは連瀑に次ぐ連瀑、しかもその殆どが直登出来るから滝ノボラーには嬉しくてしょうがない、下山も快適なカズラ谷道が使えてお得である。ただし夏場はヒルの巣窟となるので時期によっては対策が必要だろう。
コースタイム
【カズラ谷出合い】 09:00(堰堤上から遡行開始)
【Co540m付近三俣】 10:05(廊下内の滝は全て直登で突破)
【Co810m付近二俣】 12:30(出てくる滝の大半は直登可能)
【カズラ谷出合い】 14:10(若干の笹を漕いで登山道へ)
ポイント
【★★☆☆☆(沢2級-)】 殆どの滝が容易に直登可能だが中流域の10M直瀑だけは登るならロープ確保が必要になろう。今回は左手のルンゼより巻き上がって続く8M滝の上に降りた。上流部の三俣奥に懸かる15M飛瀑は飛沫の中を突っ切って奥のルンゼより巻き上がる。見所は下流部廊下帯の美しさと連続する滝登りの楽しさ。
下 山
【★☆☆☆☆(登山道あり)】 下山はカズラ谷道を下る。良く踏まれた明瞭な登山道で、沢の下山道としては高速道路である。
装 備
一般遡行装備必携、ロープは持参したが使用しなかった。長スリングによる後続確保を行った。
お勧め度
★★★☆☆
参加人数
2人
所要時間
約5時間
天候
晴れ
遡行日時
2009/04/30
地形図
伊船
写真室
無し
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:良好 《ヒル情報》:見なかったが・・・ 《温泉》:花しょうぶの湯(650円/休日は750円) 《その他》:今回は時期と天候に恵まれたためにヒルは見なかったが、この界隈は鈴鹿でも有数の生息地と言われているので条件によっては覚悟が必要。また鈴鹿イオンモール内にある『花しょうぶの湯』は、施設、温泉共に秀逸でお勧めである。


【今がチャンス!?】 鈴鹿の谷は結構入谷しているが宮妻峡はまだ手付かずであった。と言うのもこの界隈は北部の青川流域と並んで鈴鹿でも屈指のヒルヒル地帯である。ずっと躊躇していたがこの時期の晴天続きならたぶん大丈夫だろうとチョイスした。

朝6時頃に家を出て名阪から鈴鹿を目指す。今日はGW前の平日とあって通勤ラッシュを心配したが難なく進んで8時過ぎには宮妻峡沿いの山道に入る。目的のカズラ谷は宮妻のキャンプ場を過ぎて最初に左岸から入る谷だ。付近には広い駐車スペースと道標があるので目印になるだろう。今日は平日だし登山者は少ないかと予想していたが既に数台の駐車があった。

【カズラ谷出合い(9:00)⇒Co540m付近三俣(10:05)】 準備を整えて出発、今日も絶好の天気である。まずは道標の横からカズラ谷の登山道歩き、右岸に15M滝を懸ける『間ノ谷』を見て堰堤上から谷へと入る。


まずはカズラ谷登山道を行く 間ノ谷に懸かる15M滝

少し平凡な中を進んで石積みの堰堤は右手から越える。更に進むと何やら両岸立って廊下の気配、『鈴鹿の山と谷』では廊下があるとは予想もしなかったと書いてあったが、なるほど、地形図を見る限りこの位置に廊下があるのはちょっと予想が付かない。廊下の中には深い釜を伴った滝が詰まっていて、4M、2M、4M、4M、5Mと全て直登で越えて行く、特に難しい場所は無いけれど巻くにはやっかいな雰囲気なので直登突破の方が安全である。


廊下の核心であろう4M滝 廊下内の滝は全て直登で越える

廊下を抜けても、まだ時おり変化して左岸に支谷を見送ると5Mの美しいナメに続いて10M滝を迎える。ここは左手から取り付いて直登、続く5M滝も左手を越える。一旦平流になって二俣、少し先には同じ規模の二俣がもう一つあるのでここが地形図Co540m付近の三俣であろう。左俣に当る本谷は狭まった奥の2段8M滝を懸けるのが見えた。因みに下流の支谷は砂坂谷、上の方は白ハゲ谷よ呼ばれ、何れも白ハゲから雲母峰へと突き上げている。


10M滝は左手から取り付き直登 三俣奥に見える2段8M滝も容易

【Co540m付近三俣(10:05)⇒Co810m付近二俣(12:30)】 本谷は狭まって2段8M滝を迎える。これを楽に越えると次は10Mの直瀑だ。この滝は傾斜が強く直登にはロープが必要だろう。今回はまだ時期初めだしシャワーも寒いので左手のルンゼから巻き道を伝い、そのまま進んだら続く8M滝も一緒に巻いてしまった。更に黒い岩の階段状8M、これは容易に越えて楽しい遡行が続く。


10M直瀑は左手ルンゼから踏み跡に入る 黒岩の8M滝は楽しく直登

今度は白っぽい岩の10M滝を登って前方にはスラブ状12M滝が現れる。こいつは花崗岩の一枚岩を溝状に浸食しながらS字に滑り落ちる滝で直登ならシャワーで溝状を登るしか無さそうだ。ところが中間部の一手が微妙なバランスで、私は難なく突破したが後続は長スリング確保になった上に水流を長時間浴びる羽目となってしまった。これで一気に身体が冷えた様子でしばらく日向ぼっこで鋭気を蓄える。


スラブ状12M滝の処理が核心部か!? ガラガラとした岩間登りが続く

この辺りから谷の傾斜が増してガラガラとした崩壊気味の壁に滝が連続する。どれも容易に登れるから楽しいけど落石や不意の崩壊には注意したい。やがて少し行き詰まった感じの三俣に出る。左俣はナメ状小滝、右俣はボロボロの8M滝、そして中俣は廊下の奥に15Mの飛瀑を懸ける。どうしようかちょっと悩む場所だが本谷は恐らく中俣だろう。廊下の奥へと進み、飛瀑の下をシャワーで潜り抜け、裏側のミニルンゼから折り返して登り切る。


15M飛瀑はシャワーの下を潜り抜けて 裏側のミニルンゼから登り切る

まだまだ滝が続いて岩間滝をこなして行く、奥まった4M滝はボルダーっぽく登ったが、ここにはまだ効いているRCCボルトが一本埋めてあった。この滝を越えるとようやく一息ついて源流の雰囲気となる。穏やかな雰囲気の二俣となって右手には炭釜跡がある。高度計を見ればCo810m、ここで本谷を捨てて左俣よりカズラ谷登山道を目指す。

【Co810m付近二俣(12:30)⇒カズラ谷出合い(14:10)】 水の切れた谷を進んで少しの笹藪をこげば近くで人の話し声、もう近いかと思えばすぐに登山道へと飛び出した。後はカズラ谷登山道を下るのみ、良く踏まれた登山道で道標もしかっりしており迷う心配は無い、沢の下山としては高速道路な部類であろう。


Co810m付近の二俣で本谷を外れる 最後は少しの笹藪で登山道へ

【この時期なら大丈夫!】 今日も絶好の沢日和の中、快適な滝登りを堪能出来た。懸案だったヒルもまだ登場していないようだし、この時期なら滝登りの入門沢としてお勧めであろう。

最後は鈴鹿イオンモール内にある『花しょうぶの湯』で汗を流す。この温泉はかけ流しの単純泉とは別に人工の炭酸泉が売りで、施設も充実しておりお勧めである。今日もよき一日に感謝。m(__)m



*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。



- Copyright (c) 2000-2009 SawaNavi All rights reserved -
Produce by KAME