矢原川左俣遡行の核心は倒木群?

渓谷の名称
矢原川左俣
山域(ピーク)
鈴鹿(仙ノ石)
渓谷の概要
鈴鹿南部、矢原川の本谷と目される左俣は鈴鹿最大の不動滝100Mを懸ける谷として有名だ。実際その迫力は素晴らしく花崗岩のナメ床とスラブ壁が美しい景観を見せている。
コースタイム
【坂本棚田駐車場】 08:50(広い駐車場と綺麗なトイレ有り)
【入渓点(右俣出合い付近)】 09:30(最初は木々の茂る暗い渓相)
【不動下滝の下】 11:10(素晴らしい連瀑、不動下滝は右手樹林内を巻く)
【不動上滝の下】 12:30(ここも素晴らしい連瀑、左手に山道あり)
【仙鶏尾根】 14:10(細かいアップダウンで歩き難い)
【野登山林道】 15:10(林道から表参道へと快適登山道)
【坂本棚田駐車場】 16:15(最後はのどかな田園風景を歩く)
ポイント
【★★☆☆☆(沢2級)】 不動下滝100Mを巻く場合は特に困難は無い。不動滝の前衛20M滝の左手巻きはトラロープに沿って登るが急傾斜なので注意したい。見所は鈴鹿一と称される素晴らしい連瀑の数々。
下 山
【★★☆☆☆(登山道あり)】 下山は仙鶏尾根を野登山へと向う。我々は坂本棚田の駐車場に車を置いたので野登林道から表参道を下ったが野登り手前のP778mより南に下るコースもある。
装 備
一般遡行装備必携、ロープもあった方が安心出来る。*不動下滝100Mを登攀する場合はロープ及び登攀具必携。
お勧め度
★★★☆☆
参加人数
3人
所要時間
約7時間
天候
晴れ
遡行日時
2007/07/22
地形図
伊船
写真室
無し
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:普通 《ヒル情報》:若干生息(被害者1) 《温泉》:さつき温泉(500円) 《その他》:特に無し


【久々の矢原川へ】 本当は土曜に行く予定だった沢行きが雨天で日曜に延期、候補を比良か鈴鹿に絞っていたが予報では比良の方が幾分マシとの事、しかし天気図から読むと空気の流れは北から南へと流れている。とすれば鈴鹿南部なら比較的安定しているのではないか?、かなり悩んだが自分の予報を信じて鈴鹿南部をチョイス、選んだのは100M級の大滝が懸かる矢原川左俣(本谷)、この谷は6年程前に師匠と遡行しているのだがその頃はまだ詳細な記録を取っていなかったので遡行図等が無い、と言う訳で自身再確認の意味でも再訪を決めた。

面子は3人、当初H蛸君も参戦予定だったが直前に仕事が入りキャンセルとなってしまった(残念)。早朝大阪を出発して曇天の名阪を走る。天気の読みが外れたかと不安になったが三重県側に出ると見事に晴れv、一気にモチも急上昇!、石水渓への県道から坂本への道に入れば集落の手前(坂本棚田付近)に立派な駐車場と綺麗なトイレ、ここに駐車して準備を整える。

【坂本棚田駐車場(8:50)⇒入渓点(右俣出合い付近)(9:30)】 夏の陽射しの中をまずは40分の林道歩き、坂本集落の手前から左折して矢原川沿いの林道を行く、かなり荒れた林道で普通車で突っ込むにはそれなりの覚悟が必要だ。やがて枝沢を越えたカーブの膨らみに『矢原川本谷』の道標を見つけてそれを伝う。降り立った本谷は木々が茂りなんだか暗い雰囲気、ここで相棒が首に手をやるとヒル君がお食事寸前だったそうである(^^;。


坂本棚田の駐車場からスタート 谷への下降点に道標あり

【入渓点(右俣出合い付近)(9:30)⇒不動下滝の下(11:10)】 歩き出すとすぐに堰堤があり右手から巻く、更に暫くで右俣との出合い、左に取れば続いて中俣との出合い、この辺り同じような流れが数本あり迷うところだが左俣を狙うのなら全て左へ進めば良い、左俣に入るとまずは暗いゴーロ、しかし迫力の5M滝が現れて気分を盛り上げる、ここは右手から取り付いて左に移るのだが今日は瀑流となっていて水圧にはね返されそうだ。私はフリーで抜けたが女性陣にはロープを出す。そして幾つかの小滝を越えればいよいよ連瀑帯へと入って行く。


最初の5M滝は瀑流突破 いよいよ連瀑帯のお出ましだ!

5M、6Mと直登して20M滝は左手のトラロープに沿って登るが結構な急傾斜、ロープを固定してある立木も腐り気味なので自分達でロープを引いて登攀、抜けの一歩がズルズルの嫌らしい斜面であった。登り終えると谷は斜瀑から左に折れて天から滑り落ちるかのような大滝、不動下滝の登場だ。今日は水量も豊富なので凄い迫力を見せている。高さは100Mと言われているが今回私の高度計計測では80M程であった。


前衛の20M滝は左手から巻く 大迫力の不動下滝80M

【不動下滝の下(11:10)⇒不動上滝の下(12:30)】 大滝を見ながら暫し休憩して先へと進む、前回来た時は師匠がリード突破しているので今日ははどうしようか思案していたが女性陣には厳しいところもあり今回は一般的な右手巻きコースを選択。この巻きは踏み後もしっかりしているのでなんら問題は無い、ヒル君を見た事が無いと言うSちゃんの要望に応えて沿道でダンスを披露してくれる踊り子達を蹴飛ばせばピッタリ落ち口に出た。

落ち口からの眺めは絶景そのもの、相棒が落ち口を見に行くが大事を取ってロープ確保で行く。そこから暫く谷は平凡になるがやがて傾斜が増して再び連瀑帯へと入って行く。快適に直登して10M滝は左手の登山道を伝う。眼前には不動上滝20Mが飛沫を上げて涼しげな場所、思わず釜で泳いでしまった。


連瀑帯を快調に飛ばす 不動上滝20Mは左手登山道で巻く

【不動上滝の下(12:30)⇒仙鶏尾根(14:10)】 さて不動上滝だが直登は厳しく左手の登山道で巻く。谷に戻ると今度は廊下状となってどんつきに6M滝が通せんぼ、ここは細長い釜を泳いで滝身右手をシャワークライミングで抜けた。


廊下のどんつきに6M飛瀑 釜を泳いで滝身右手から登る

これで核心部は抜けて源流の雰囲気。Co670m、Co730mの二俣を右へ進んで後はお気楽モードの予定だったがどうも様子がおかしい、以前は穏やかな源流だったのが夥しい数の伐採木で谷が埋め尽くされているのだ。伐採の目的は定かで無いが谷の斜面に生える二次林が尽く切り倒されているのだ。中にはかなりの年月をこの地で過ごしたであろう巨木までもが無残な姿を晒している。切り口から見てここ数年内と言ったところだが少し考えさせられる光景であった。

そんな訳なので遡行は倒木を上に下にの悪戦苦闘で思うように進まない、ようやく仙鶏尾根に出た頃にはヘロヘロになってしまった。


源流域、最後の4M滝を見る 夥しい数の伐採木に悪戦苦闘

【仙鶏尾根(14:10)⇒野登林道(15:10)⇒坂本棚田駐車場(16:15)】 尾根からは野登山方面に向って歩き出す。仙鶏尾根はその名の如く鶏冠のような起伏でザレた斜面も多く意外と苦しい歩きだが展望は良好で暑さを癒してくれる。778mピークを南に取れば入渓点の林道に直接下れるが坂本棚田の駐車場に車を置いている我々はそのまま野登山の林道に出て表参道登山道からの下山、このコースは野登への急登があるものの林道と高速道路のような登山道歩きで気楽に歩けるメリットがある。坂本集落の棚田は夏色の風になびいていた。


絶好の沢日和、展望も良好 仙鶏尾根は起伏の激しい痩せ尾根

【夏色の沢を満喫!】 今回天気予報の不順とH君の不参加もあって一瞬遡行を危ぶんだが蓋を開ければ絶好の沢日和、快適シャワークライミング満載の楽しい一日となった。坂本棚田に立派な駐車場が出来ているので以前に比べ駐車スペースの問題も解決した。矢原川中俣も楽しそうなので何れ訪れたい。

最後は連続週のさつき温泉で汗を流して帰阪となった。今日も目一杯遊んでくれた鈴鹿の山とお二人に感謝。m(__)m



*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。



- Copyright (c) 2000-2007 SawaNavi All rights reserved -
Produce by KAME