生茶如何?赤坂谷からツメカリ谷へ周遊遡行。

渓谷の名称
赤坂谷・ツメカリ谷
山域(ピーク)
鈴鹿
渓谷の概要
関西の赤木沢と呼ばれる鈴鹿の赤坂谷は前半の廊下帯に始まり中流域では美しいナメ群が迎えてくれる魅惑の谷、一方ツメカリ谷も明るい渓相にナメと釜が点在する鈴鹿を代表する美渓である。今回は尾根を跨いでその2本を繋ぐ周遊遡行、更に神埼川本流の水泳大会もプラスして鈴鹿の夏を満喫間違い無しの欲張りプランとなろう。
コースタイム
【取水堰堤】 07:40(赤坂谷出合いまで本流を下る)
【赤坂谷出合い】 08:00(簾状8M滝は左手バンドを登る)
【鬼女谷出合い】 09:05(美しい釜が連続)
【カシラコ谷出合い(Co617m)】 09:35(この辺りゴーロ)
【Co770m付近二俣】 10:30(長い平流の後2条1M滝を目印に枝谷へ入る)
【ツメカリ谷出合い】 11:35(朴ノ木谷も藪っぽい)
【神崎川出合い】 12:50(悪場は無く楽しい水泳大会)
【取水堰堤】 14:40(泳ぎも満足した頃、堰堤が見える)
ポイント
【★★☆☆☆(沢2級)】 特に困難な場所は無いが赤坂谷核心部の簾状8M滝はロープを出した方が無難だろう。下山の欄で触れるがポイントとなるのはは赤坂谷からツメカリ谷への乗り越し、読図を駆使して上手く乗り越えてもらいたい。見所は赤坂谷、ツメカリ谷、神崎川へと続く美しい流れの数々。
下 山
【★★☆☆☆(終始沢中)】 終始沢伝いなので下山は無いが赤坂谷からツメカリ谷への乗り越しがポイントとなろう。私達の取ったコースはCo770m付近二俣で左岸の枝谷へと入る(出合いに右手の流れが枝谷となる2条1M滝が懸かるので良い目印となるだろう)。枝谷には薄い踏み跡が通じているが藪が被さる箇所も多く歩き難い。更に細かい分岐が多数あって悩むところだが南に進路と取りながら水流の太い方へと忠実に詰めればCo840m付近で鞍部の出る。そこから反対側の暖傾斜を少し下って朴ノ木谷を下る、この谷も藪っぽくて歩き難いが次第に流れも大きくなってCo690m付近でツメカリ谷と合流、後はどんどん下るだけ。
装 備
一般遡行装備必携、ロープも一箇所必要。赤坂谷核心部の簾状8M滝でロープを使用した。泳ぐ箇所が多いので苦手な人はライフがあると安心出来る。
お勧め度
★★★★★
参加人数
2人
所要時間
約7時間
天候
小雨
遡行日時
2007/09/02
地形図
御在所山
写真室
無し
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:良好 《ヒル情報》:見なかった 《温泉》:十二坊温泉ゆらら(600円) 《その他》:特に無し


【メロンソーダを求めて】 当初は7月前半に予定していた神埼詣で、しかし天候不良でタイミングを逃し9月になってしまった。コースは赤坂谷からツメカリ谷を経て神埼川を下る満腹周遊コース。少し長丁場だが鈴鹿の夏を満喫するにはうってつけのコースでだ。今年もメロンソーダを彷彿させるエメラルドグリーンの水色に出会えるだろうか!?。

早朝大阪を発って取水堰堤着が7時過ぎ、天気は生憎の小雨で車から降りると涼しいを通り越して寒いくらい(^^;、急降下するモチを必死に受け止めて準備を整える。通常モードで行くつもりだったが寒そうなんでウエット着けよっと!。

【取水堰堤(7:40)⇒赤坂谷出合い(8:00)⇒鬼女谷出合い(9:05)】 毎度の小道から取水堰堤下の河原に降りる。数日雨続きだったが水量は安定しているようだ。ここから20分程下れば大岩の鎮座する赤坂谷出合い、今日もよろしくお願いします〜。


赤坂谷出合いは大岩と懸崖橋が目印 早速泳ぎ時間の始まり〜

白い岩のゴーロを暫し進むと大釜の2M滝、泳ぎ時間の始まりだ。右手を泳いで突破、少しゴーロがあって次は2段8M滝を右手から抜ける。ここで10人くらいの先行パーティを追い越した。釜と小滝が連続するが泳ぎを交えて楽しく進む。


2段8M滝は右手から抜ける 釜と小滝は泳ぎを交えて突破

やがてプールのような大釜に8M斜瀑、ここからが赤坂谷の核心部だ。突破は釜を泳いで流れの左手を登れば見た目よりも容易、続く簾状8M滝は左手のバンドを伝う、ここもホールド豊富で容易だが高さがあるのでロープを出した(中程と終了点にしっかりした残置ハーケン有り)。更に6M斜瀑が滑り落ちるが快適、この滝場を抜けると二俣となって右岸から連瀑の谷が合流、この谷は鬼女谷と呼ばれているそうだが何とも興味深いネーミングで由来を聞いてみたいもんです。


大釜と8M斜瀑、ここが核心部 簾状8M滝は左手バンドから登る

【鬼女谷出合い(9:05)⇒カシラコ谷出合い《Co617m》(9:35)⇒Co770m付近二俣(10:30)】 谷はまだまだ小滝と釜を連ねているが泳ぐもへつるもお好み次第、それにしても今日の水色は『メロンソーダ』と言うより『生茶』って感じ。まあ小雨模様だから仕方ないのだが、でもこんなウエットな鈴鹿も偶には良いものである。快調に進むと前方開けて明るいゴーロ、そして二俣、地形図に617mと書かれたカシラコ谷出合いだ。右手に進んむが暫くは凡流。


美しい3M斜瀑を過ぎれば 二俣となってゴーロが続く

やがて谷が右折すると第二の見せ場が始まる。2条4M滝を皮切りに8M斜、8M斜、20M斜、20M斜、次々にナメと斜瀑が競演するのだ。この景色は『関西の赤木沢』と呼ばれており当に鈴鹿屈指の美しさと言えよう。突破に関しても全く問題無しで沢屋を有頂天にさせる時間となるだろう。


関西の赤木沢と呼ばれるナメ群 明るく美しい渓相が続く

そんな陶酔時間も20分程で平流となる。そろそろ地形図の平坦部分に差し掛かったのだ。ここからはツメカリ谷への乗り越しポイントを読図しなければならない。予定ではCo770m付近から左岸の枝谷を詰めて朴ノ木谷へ降下する算段だ。どこまでも続く凡流を進めばCo750m付近で登山道が横切った。何処へ続くのか?、一瞬入りたくなったが我慢我慢、地形図とコンパスと高度計を駆使して計画したルートを正確に辿る。私はこれも沢の楽しみ方の一つだと思っているし上手く決まった時の達成感は格別である。


Co770m二俣の1M滝から支流に入る 朴ノ木谷下流部の渓相

【Co770m付近二俣(10:30)⇒ツメカリ谷出合い(11:35)】 もう少し進んでCo770m、谷は2条になった1M滝で右手の流れは枝谷な感じである。流れの向き、谷の規模、高度から考えても「ここに違いない!」そう決断して左岸の支流に入った。

支流には所々に踏み跡も残っているがかなり藪っぽい、茂る雑木を潜ったり掻き分けたりしながら鞍部を目指す。同じような分岐が幾つもあって悩むところだが進路を南に固定して進めばCo840m付近で尾根に飛び出した。尾根の向こう側は穏やかな斜面であっさり朴ノ木谷へと出る。後は朴ノ木谷を下るのだがこの谷もかなり藪っぽい、15分くらいコテコテになりながら下るとようやく安定して歩けるようになった。水量も徐々に増え斜瀑を過ぎればツメカリ谷との出合い。

【ツメカリ谷出合い(11:35)⇒神崎川出合い(12:50)】 ツメカリ谷の流れは平凡なゴーロから美しい斜瀑へと繋ぐが難しい箇所は無い。ちょうどお昼時だったので滝見でオニギリをほうばった。

穏やかな流れをどんどん下る。簾状6M滝は右岸から釜へダイブ、廊下に落ちる5M滝も右岸を降りた。谷は廊下を呈しているが困難は無い、やがて前方に明るく開けた河原を見て神埼川へ到着となった。


ツメカリ谷の斜瀑を下る 廊下に懸かる5M滝も快適ジャンプ

【神崎川出合い(12:50)⇒取水堰堤(14:40)】 後は本流の降渓を残すのみ、ツメカリ出合いの瀞場は埋まり気味で胸までの徒渉。どんどん進むとS字廊下の手前で大集団と出くわした。全員お揃いのメットにライフジャケット、どうやらツアーのようだ。それにしても凄い人数で30人くらい居る(^^;。いちいち待っていられないので泳ぎと飛び石ダッシュで強引に前に出た。そこからは流れに身を任せてラッコな一時、取水堰堤前でまったりお茶タイム後、元気に車道へと登った。


神崎川本流は沢のメッカ 入渓者の数も半端じゃない

【鈴鹿屈指の周遊コース!】 少し長い行程で時間を心配したが蓋を開けてみれば余裕の周遊、天候不良で水色はイマイチだったがやはり鈴鹿の渓相は美しかった。尾根の乗り越しも上手く決まったし内容的にも滝、廊下、泳ぎ、地図読み等、沢のエッセンスを凝縮した鈴鹿屈指の周遊コースとして太鼓判を押したい。

最後は十二坊温泉ゆららで冷えた身体を暖めて帰阪、聞けば大阪は今日も35度だったらしく鈴鹿の涼しさがすぐに恋しくなった。



*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。



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