べっぴんさんな滝が連続、戸倉谷遡行

渓谷の名称
戸倉谷
山域(ピーク)
台高
渓谷の概要
戸倉谷は赤ー山から西に派生する尾根の戸倉山(地形図1261M)と高塚(地形図1255M)付近から北に流れて中奥川に合流する、その出合い付近は峻険な壁が立ち並び威容な雰囲気、谷はその岩壁を割って急落しており谷中全て滝と言っても過言では無い、日帰りでゴルジュの連瀑を楽しめることから人気も高い
コースタイム
【戸倉谷出合い】 09:20(中奥川の堰堤付近に駐車、少し戻って入渓する)
【20M滝上】 10:15(20M滝は左岸トラバースが悪い)
【2段25M滝上】 12:25(25M滝は右手から流れの裏を潜って左手へ)
【V字3段40M滝上】 13:40(今回の核心部?左岸の泥斜面が嫌らしい)
【植林小屋】 14:10(まだ比較的新しい植林小屋)
【戸倉谷出合い】 15:35(これぞ激下りと言う表現がぴったり)
ポイント
【★★★(沢3級)】 直登困難な大滝が多く巻きのルート読みが鍵を握る、最初の20M滝は右岸から巻いて渋いトラバースで落ち口へ抜ける、続く12M滝は左岸のリッジを立ち木に頼って登る、ワイドな2段25Mは右手から取り付いて滝の中程でシャワーを浴びて左に斜上、V字3段40Mは中段までは容易だが上段での左岸巻きが泥付きで渋い、廊下抜け口の20M滝は直進するルンゼから吊橋の袂に抜ける、見所は連続する大滝と迫力の廊下
下 山
【★★★(杣道あるが・・・)】 植林小屋から吊橋を渡って出合い付近へと下る杣道を使う、踏み後は比較的しっかりしているが随所で山ヌケや梯子が落ちており一筋縄では行かない、岩壁を縫っての急降下はまさに激下りの表現がぴったり(^^;
装 備
一般遡行装備とロープ必携、ハンマーやハーケン類、カム類も持参した、比較的岩が安定しているので上手くセットできれば安心出来るだろう
お勧め度
★★★★
参加人数
4人
所要時間
約6時間
天候
曇り時々晴れ
遡行日時
2006/07/16
地形図
大和柏木
写真室
作成中
遡行図
その他情報
フリクション情報:普通 ヒル情報:下山道に生息 中庄温泉:700円


【お手軽トレーニング沢を求めて】 近場で気軽な沢トレーニングの場所を探したところ中奥川の戸倉谷が良いとの情報、と言う訳で本日は一路台高を目指す

本来は前夜発+宴会で臨む予定であったが2日前の白倉又谷遡行の際に左目を腫れさせてしまい大事を取って日帰りに変更してもらった(同行者に迷惑をかけてしまいましたm(__)m)

【戸倉谷出合い(9:20)⇒20M滝上(10:15)】 国道169号から中奥川沿いの林道に入り出合いに着いたのは9時前、左岸の岩壁群と堰堤がよい目印となる、車を付近の路肩に駐車して準備万端遡行開始、堰堤から少し下流に歩いて河原に降りそこからもう少し下ると左岸から流れが入って戸倉谷の出合いとなる


堰堤の少し下流から遡行開始 この5M滝は左手水際を直登

2M、1Mと簡単にこなし少し傾斜のある5M滝は左手水際を登る(やや滑りやすく女性陣はシュリンゲで補助)、続いて流木が挟まる4M滝の右手を登れば細い淵が通せんぼ、一見へつり難く見えるが右手から入って淵の細くなった辺りで左手の壁に飛び移ればそれほど濡れなくても済む、そこを越えると最初の大滝である20Mが登場だ


細い淵を上手く飛べば濡れずに済むが・・・ 最初の大滝20Mは右岸巻き

直登は無理そうなので突破を思案、右岸から上がり壁の立ったところで落ち口にトラバースするがワンポイント切れた箇所があってFIX固定、流れに戻ると谷は右に折れて12M滝を懸ける

【20M滝上(10:15)⇒2段25M滝上(12:25)】 12M滝は流れの右手にクラックが走っており直登可能かもしれないが時間が掛かりそうなのでパス(^^;、助役のリードで右手のリッジを登る、ここはしっかりした立ち木があり高度感を楽しみながらの快適クライミングであった


暗い廊下に懸かる12M滝は 助役が右手のリッジをリード

滝上は物凄い廊下で両岸共にハングして被さり鬼気迫る感がある、滑りそうなCS2Mを右手からボルダームーブで越えると樋状の美しい3段15M滝、フリクションを効かせて登って行くが段々と傾斜が強くなって最上段は左手の笹藪へ逃げてしまう(^^;


CS2Mの右手をボルダームーブで登る 樋状の3段15M滝を進む

廊下はやや開けて右からスダレ状の25M滝、本谷は左に折れて2段25Mを懸ける、ここで小休止して暫し絶景に酔う、突破を思案してまず思いつくのがスダレ状滝の懸かる支谷から巻き上がるルートだが事前情報では大巻きになるとの事、次はこれまた事前情報による2段25M滝の右手から取り付いて滝の中程でシャワーを浴びながら左へトラバースするルート、この時期の大巻きは暑いので後者を選択する

流れを横切る最中に下を見ればかなりの高度感だが美しい虹がかかり緊張感を癒してくれた、そこからは笹藪を落ち口に向って巻き上がるが上部ほど急傾斜、最後は念のためロープを出すがルート取りイマイチで怖い女性陣に「ここズルズルですやん!」と怒られる(T_T)


迫力ある2段25M滝の突破は 滝の中程で流れをトラバース

【2段25M滝上(12:25)⇒V字3段40M滝上(13:40)】 滝上はまだ廊下が続いていて今度は3段で下段がV字状の滝が現れる、落差は40Mくらいか?周囲をぐるっと壁が取り囲み豪快な景色を作り出す

ここでも暫し景色を堪能して突破開始!!、V字状の下段は左手の流れから中央の出っ張りを登る、中段はどこでも登れて楽勝だ(^_^)、しかし上段は10Mくらいの直瀑でちょっと手が出ない、仕方なく左岸から巻きにかかるが泥壁で滑り易い(^^;、ここでもルート取りがイマイチだったらしく女性陣から「なんであの木の上に行くんよ?」「行き易いのは下でしょ!下!!」と怒られた(T_T)、その後は立ち木のある小尾根を少し登って落ち口側へトラバース、踏み後が導いてくれるがやや切れた場所もあった・・・


絶景のV字状3段40M滝 上段は左岸から巻くが泥斜面

【V字3段40M滝上(13:40)⇒植林小屋(14:10)】 滝上に出ると谷は大きく右に曲がって薄暗い廊下状、上に赤い吊橋、その奥右手から20M滝が飛瀑となって落ちる中々の渓相、ここも直登は無理で直進するルンゼから巻き上がる、どこで落ち口側へトラバースするか考えていたが壁が切れずどんどん押し上げられて仕方なく右岸の植林斜面から吊橋の袂(下流側)に出る、吊橋を渡って谷に戻ればすっかり穏やかでほどなく植林小屋、時間も14時を過ぎていたので遡行を打ち切り昼食タイム


廊下の抜け口に懸かる20M飛瀑は 直進するルンゼから巻いて吊橋に出る

【植林小屋(14:10)⇒戸倉谷出合い(15:35)】 お腹も膨れて後は下山するのみ、吊橋をもう一度渡って暫く下ると突然の山ヌケ、崩れそうな斜面を恐る恐るトラバース(^^;、今度は朽ちた長い梯子(^^;、急に展望が開けて下の林道が見える、どうやら出合いから見た岩壁の頭に居るようだ、そこからは一気の下りでまさに激下りの表現がぴったり、幸い踏み後はしっかりしているので迷う心配は無いが岩混じりの斜面は最後まで気が抜けない、河原が見えた頃ようやく暖斜面になって堰堤上流の河原に飛び出した

下山中かなり暑くズルズル斜面も多かったので中奥川本流で靴を洗い、火照った身体を冷やし、一緒に帰りたいと懇願するヒル君を残置して今回の遡行も無事終了となった。


下山途中、岩壁の頭に立つ 火照った身体を冷やして遡行終了

【べっぴんさん滝群に満足(^_^)v】 戸倉谷はかなり悪い谷と聞いていたが事前情報が多かったので意外とあっさり抜けてしまった(^^; しかし両岸切り立った廊下帯は迫力満点で滝の形状も優美でべっぴんさんが多い、こんな近場にこんな絶景の谷が存在したとは驚きである、唯一心残りなのは最後の20M滝の巻きで吊橋右岸(下流側)に巻いてしまった事・・・ 次に来る機会あれば落ち口へ登るルートを模索してみたい。

最後は中庄温泉で汗を流して帰阪と相成った。 今回も楽しい1日を一緒に過ごしてくれた仲間に感謝。m(__)m



*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。



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