凹角隊長と行く秋の貫井谷左俣遡行!

渓谷の名称
貫井谷左俣
山域(ピーク)
比良(武奈ヶ岳)
渓谷の概要
比良最難と言われる貫井谷、形状はヌメヌメのスラブ滝と溝状の滝で構成されていて左俣に入ってからは滝の繋ぎ目が判らないくらいに連続している。核心部の廊下帯は巻く事もままならずシャワーでの直登を余儀なくされるが、それだけに滝ノボラーには充実の一日を約束してくれるだろう。
コースタイム
【貫井谷出合い】 08:25(護岸工事の為、道が寸断されている)
【二俣】 09:10(左俣に入ると滝が連続、滑りやすい滝が多い)
【第一廊下8M滝上】 12:05(第一廊下抜け口の8Mは快適クライミング)
【第二廊下3段15M滝上】 13:50(溝状滝をシャワーで登るが滑り易い)
【武奈ヶ岳】 15:00(今回は標高910M付近で右手の支尾根に逃げた)
【細川休憩所】 16:40(細川尾根を降る、一気の急斜面で膝に来る(^^;)
ポイント
【★★★(沢3級+)】 ポイントは多数あるが第一廊下と第二廊下の滝群以外は巻く事が可能なので力量に併せてカット&トライでチャレンジ出来る。第一廊下抜け口の8M滝は見た目程の悪さは無く快適、第二廊下の3段15M滝から4M滝の突破が滑りやすく慎重を期したい。連なる滝群と武奈ヶ岳の大展望、最初から最後まで見所満載。
下 山
【★★(登山道あり)】 下山には武奈ヶ岳山頂から西に派生する細川尾根を降る。急斜面の一気降りだが明瞭な踏み跡とテープがあり迷う事なく細川集落へ導いてくれる。
装 備
一般遡行装備必携、ロープ必携、直登に拘るなら登攀具必携だ、今回使用したギアはハーケン、ナッツ類、カム類(マイクロサイズから3番くらいまでが重宝)。
お勧め度
★★★★☆
参加人数
4人
所要時間
約9時間
天候
晴れ
遡行日時
2006/10/28
地形図
北小松
写真室
無し
遡行図
その他情報
《フリクション情報》:悪い 《ヒル情報》:見なかった 《温泉》:てんくう温泉(600円)


【比良最難は押えとかな!】 の、言葉で始まった貫井谷計画、メンバーは少数精鋭と言う事で「百戦錬磨の助役さん」、「人工登攀スペシャリストのあいかわさん」、「凹角お任せの隊長」に私を加えた4人に限定。

早朝家を出て集合の細川休憩所着が8時前、装備類のチェックをしながら準備を整える、帰りはこの細川集落に降りてくる予定だが貫井谷出合いまでは少し距離があるので私の車で移動、出合いよりすこし北側の国道脇に駐車した。

【貫井谷出合い(8:25)⇒二俣(9:10)】 国道から見た貫井谷はコンクリートで固められた水路の谷、「大丈夫かいな?」と左岸の道を行くが護岸工事のトラックが行き交いして殺伐とした光景、工事のお兄ちゃんに「危ないから右岸の小道を行きなさい」と言われ小道に入るがすぐに堰堤(^^;、ザレた斜面から堰堤上に出て再び左岸に渡って植林中の小道を進むがかなり荒れた状況、見下ろす谷中はもう一基堰堤が作られるようで斜面の工事が進んでいる。

小道をどんどん登って標高500M付近でようやく二俣、一服して左俣へと進む。


コンクリに固められた貫井谷出合い 見下ろす谷中は護岸工事が進む

【二俣(9:10)⇒第一廊下8M滝上(12:05)】 すぐに滝が出て隊長を先頭に3M、3Mと快適に越える、左手から流れがあるが谷の形状は無く、どうやら湧水のようだ、6M滝の左から越えて溝状5M滝は中央の張り出しを登る。滝と滝の継ぎ目はナメ状になっているのだが非常に滑りやすく妙に緊張感(^^;

左手に大岩を見送れば今度は右手から岩の張り出す6M斜瀑、ここで初めてロープを出すが流石にこの面子だと皆サクサク、もう一つ6M滝はあいかわさん直登を決めるも他3人は軟弱で右から巻く(^^;


左俣に入るとすぐに滝が連続 6M斜瀑で最初のロープ出し

少し進んでCS5Mは直登不能、右手の大岩を回り込むように巻いた。更に滝が続いて6M滝を直登シャワー、上は岩溝状で4M斜瀑、8M斜瀑、ここは助役のリードで右手の張り出しを登攀、中間部微妙だが欲しいところに残置ハーケンがあってホッと一息、ヌルヌルのナメ床からCS2M滝の左手凹角をスイスイ登れば一旦開けて和みの空間へと変わった。


どの滝も滑り易く緊張する 8M斜瀑は中間部が核心

しかし奥を見るともう次の連瀑帯が見える、この谷は斜面をそのまま滝にした感じで傾斜が強く全く息つく暇が無い(汗)、末広がりの10M斜瀑、6M、4M斜瀑と適当に越えると両岸極度に立ってその中に狭い溝状滝が連続、いよいよ大廊下のお出ましだ。


隊長の指揮でどんどん登って行けば いよいよ大廊下のお出ましだ

大廊下は両岸20M以上の高さで聳え立ち巻きは不可能、中は人っ子一人が通れるくらいに圧縮され樋状の滝を懸ける、流木の詰まる3M滝を越え樋状6M滝を直登、廊下は左に折れて更に高く陰惨な光景、ネット上の報告等で目にする滝だ(@_@)、ここで気合を充填するために一本立てる。 抜け口に懸かる8Mの直瀑は一見悪相だが寄ってみれば適度なホールドと残置ハーケンが見える、ここはシャワーの中央から右手への快適クライミングv、後続はFIX&末端確保だが皆笑顔で余裕の突破。


廊下は更に陰惨な光景に 抜け口の8M滝は快適クライミング

【第一廊下8M滝上(12:05)⇒第二廊下3段15M滝上(13:50)】 これで第一廊下は終了、しかし、まだ滝は続いていていて2M滝に続いて10M滝が通せんぼ、ここはあいかわさんがリードトライ、左手のクラック沿いにプロテクションを取りながら見事に突破、隊長と助役はフォローで登るが弱気な私は左手から巻いてしまった(^^;。

左岸からルンゼ状の支谷が入ると小規模だが再び廊下の連瀑帯が見える、下から見えるのは3段15Mと言ったところか!?、下段の5Mは簡単だが中段からはホールド細かくロープの世話になる、上段は垂直でシャワーの登攀、寒くて渋かったがカムが効いてくれて心強い、滝上は4M溝状滝へと連続、これも一緒に登りたいが微妙に悪い、万が一落ちればバウンドで落下する危険性があって何とかプロテクションを取りたいところだ、少し思案したがハーケン一枚打って一安心、後続は毎度のFIX&末端確保。

ここでのエピソードだがピッチを切った場所のすぐ上にも微妙な溝状斜瀑があってセカンドで登ってきた隊長に次のロープが来るまで待っててもらったのだが、ふと見れば姿が無い??、見上げれば既に滝上でのんびりモード(^^;、私も続いて取り付いたが結構渋い(汗)、そんな場所を楽々フリーソロしてしまう隊長の凹角登りは絶妙の上手さ、今後「凹角隊長」と呼ばして頂く事にした。m(__)m


10M滝リードトライのあいかわさん 3段15M滝を登る助役さん

【第二廊下3段15M滝上(13:50)⇒武奈ヶ岳(15:00)】 そこから先は幾分明るくなり隊長を先頭に快適な滝登り、やがて前方にCS滝の連段が見える、正面突破となると少し時間を食いそうだ。標高は910M、時間は14時を過ぎている、山頂までの高度差が300M、この時期のタイムリミットを17時と設定すれば、そろそろ打ち切り時だろう!?、隊長の判断を仰げば即座に「打ち切り!!」との返事、ここから左岸の斜面に取り付いて稜線を目指す。最後は潅木の藪を少し漕いで武奈ヶ岳から南西に伸びる尾根の1150M付近に登り出た。


潅木の藪を少し漕げば 武奈ヶ岳からの南西尾根に登り出る

【武奈ヶ岳(15:00)⇒細川休憩所(16:40)】 武奈ヶ岳山頂が15時、こんな遅い時間でもまだ数パーティの登山者が居て、改めて人気のある山だな〜と実感、我々も大展望を見ながら遅い昼食タイム、よく考えたら入渓から殆ど休憩らしい休憩を取ってない(^^;、そりゃお腹も減る頃だ。ゆっくりと食事を楽しみたいところだが、なんせ時間が押しているし結構寒いのでいそいそと下山開始。

下山に使う細川尾根は一ヶ月程前の荒谷遡行でも使用済み、山頂の少し北側から細い踏み跡に入って進んで行く、落葉が積もって滑り易いがトレースが消える程でもなく、談笑しながらスイスイ進んで16時40分に無事細川休憩所に辿り着いた。

【実に楽しい沢旅でしたv】 貫井谷は噂通り谷全体が一本の滝のような谷、しかし想像してた程の圧迫感は無くカット&トライで楽しく遊べる谷だと思う。岩も硬く安定してるのでプロテクションセットの練習場としても有効だろう。機会あれば右俣も遡行してみたい。

帰りは、この地域定番のてんくう温泉で汗を流し、王将で餃子を食べて解散となった。最後に今回の遡行をご一緒してくれた助役さん、あいかわさん、凹角隊長さんと比良の自然に感謝!、そしてまたよろしくお願いします〜m(__)m。この強力布陣ならどこでも行けそうですね。(^_^)v



*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。



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