茗荷谷遡行は廊下を巻いてしまったので・・・(^^;

渓谷の名称
茗荷谷(明芽谷)
山域(ピーク)
大峰(十郎山)
渓谷の概要
大峰山脈に深くくい込む白川又川の支流で十朗山南東斜面の水を集めて流れる茗荷谷(明芽谷とも呼ぶ)は中流域に壮絶な廊下を持つ事で知られている、実際その突破は厳しくかなりの気合と技術を要すると聞くが巻くとなれば廊下を全部巻く事になる、それでも前半の斜瀑群と後半の大滝は必見で日帰りで大峰の谷を満喫出来るのではなかろうか!?
コースタイム
【茗荷谷出合い】 07:40(出合いからの斜瀑群は快適)
【15M直瀑下】 08:40(15M滝は右岸巻き)
【茗荷谷ゴルジュ下】 09:05(壮絶なゴルジュ、今回は左岸から巻く)
【地形図680M2股】 10:00(右股に入るとすぐに40M滝)
【地形図830M2股】 11:30(植林が入りやや荒れている)
【白川又川林道】 13:15(下山道は不明瞭箇所も多く気を使う)
【茗荷谷出合い】 13:40(最後は林道歩きで出合いへ戻る)
ポイント
【★★★(沢3級)】 技術的には噂の大ゴルジュをどうするかに尽きる、突っ込む場合はかなりの覚悟と技術を要すると聞くが今回我々が選んだ左岸巻きならそれほど苦労する事も無いだろう、ただしゴルジュを全て巻く事になって谷中の様子を伺えない、巻きのルート取りもやや難しいので総合力から考えるとやはり3級が妥当と言える
下 山
【★★★★(随所で不明瞭)】 今回の下山に関してはかなり気を使った、地形図830Mニ股手前の飯場後から左岸斜面を登り仕事道へと出るが倒木と山ヌケで随所に寸断されている、斜面を予測しながら僅かな切り開きを見つけて踏み後を伝えばやがて地形図902Mピークの東側を巻くように金山谷(地形図に記載されていないが茗荷谷より一つ上流の枝谷)へと向かい左岸斜面を下って白川又林道へと導かれる
装 備
一般遡行装備必携、ロープ必携、ゴルジュを突破する場合は登攀具全般も必要だろう(我々も念のためハーケン、ハンマー、ナッツ類、コメット等を持参している)
水濡れ度
腿辺りまで
フリクション度
普通
参加者
PO / 亀
所要時間
約6時間半
天候
晴れ
遡行日時
2005/10/01
地形図
釈迦ヶ岳
写真室
作成中
遡行図
備考・その他
上北山温泉:500円 大滝地区にある草餅と柿の葉寿司のお店(徳岡)で草餅を買ったが素朴で美味であった


【白川又川流域初見参!】 前日までの曇り予報が直前で晴れ予報に変わった(^_^)v ならば沢へ行かねばなるまい! 日帰りでそれなりに楽しめて今まで行った事の無い場所を模索していたところ白川又川流域の茗荷谷(読みは同じで明芽谷とも書く)に行き着いた。 早速情報を集めてみると中流域に悪絶のゴルジュがあり突破はかなり厳しいとの事、ガイド本「関西の谷」でもグレード4級に挙げられている、しかし一方で「巻き道あり」との報告もありそれならさほど苦労せずに遡行可能な様だ 今回は陽の短くなる10月、時間的な制約もあってゴルジュ見学モードで行ってみる事にした

早朝に大阪を出て大峰を目指す、国道169号の白川橋の袂から白川又川林道へと入り最初に左側から入る大きな支流(岩屋谷)を越えて次の支流が茗荷谷、出合いの橋を渡り車止めの手前に駐車スペースがある

【茗荷谷出合い(7:40)⇒15M直瀑下(8:40)】 入渓準備を終え遡行開始は7時40分となった、橋の左岸にある踏み後から谷に降りると平凡な河原だがすぐにスラブの岩肌と美しい淵、その奥には8M斜瀑が優美な姿を見せているがまだ早朝という事もあり谷は薄暗い、この谷の岩質はいかにも滑りそうな水成質なのだがピッタリ置くとフリクションもまずまずで快適に越えて行く


入渓してすぐに変化を見せ始める 優美な8M斜瀑は快適直登

続く10M斜瀑も快適に越えると谷は明るくなって3段の連瀑を迎える、下段は楽勝、中段もあっさり登って上段だけ左岸斜面を巻き越えた そこから幾つか懸かる斜瀑群は1M〜3Mくらいの小さいものだが両岸はスラブ状でいかにも滑りそう(^^;ここは泳いだ方が遥かに楽だ!


3段の連瀑帯、上段だけ左岸を巻いた この辺り泳いだ方が楽である

この先の10M斜瀑での出来事、私は直登したのだがPOちゃんは微妙な傾斜を嫌がって右岸を巻きに掛かる、しかし途中で進退窮まって懸垂で降りる羽目になってしまった(^^; 色々と手間取っての懸垂下降であったがルート取りも含めて勉強になったのではなかろうか!? ここで20分程時間を食ってしまったが気を取り直して遡行再開、やがて谷が右に折れると壁が高くなり15M直瀑が行く手を阻む


岩壁に囲まれた15M滝を望む 一旦平凡なゴーロとなるが・・・

【15M直瀑下(8:40)⇒茗荷谷ゴルジュ下(9:05)】 15M滝の突破は左岸からの巻きで木の根を頼りに30Mほど登ると立派な山道?谷沿いに道でもあるんやろか??(^^; でも折角やしそれを伝って谷に戻る 滝上は穏やかなゴーロになってのんびり気分、暫く進むと前方にCS4M滝が2つ連続して懸かり近づいてみるが登り難そうであっさり左岸を巻いた(^^; やがて左岸からルンゼの枝谷を入れると前方にガラガラの枯れたルンゼ、「ん?谷はどこえ消えた??」と思ったら右に90度折れて3M滝、両岸はえげつない高さの岩壁で狭い瀞場の奥に4M滝とCS3M滝、その更に奥に25Mの直瀑が光輝く、「これが噂のゴルジュか・・・」取り合えず様子見と3M滝を登るがそこから先は泳がなければ進めない、25M滝の直下くらいまでは行きたかったのだが手前のCS滝は難儀しそうなので引き返す(^^;


これが噂の茗荷谷ゴルジュ 左岸巻きはこの尾根状から

【茗荷谷ゴルジュ下(9:05)⇒地形図680M2股(10:00)】 と言う訳で一息ついて巻きかかる(^^; 巻きルートは谷を少し戻って左岸に入るルンゼ左手の尾根状を登る、立ち木が頼りの急斜面を登っていくとしっかりとした尾根になり踏み後っぽい場所もある、「以外にあっさりやな〜」と思ったら岩壁に阻まれた(^^; それを右手に迂回して傾斜のゆるくなった辺りから尾根上に戻るが水から離れると暑くて汗だくの登り、尾根状にははっきりした踏み後があり巡って行くと傾斜の強くなる手前で左にトラバースして行く道がありそれに入った、トラバース道に入っても谷に戻る気配が無いので度々斜面を覗きこむが水音はすれど谷は見えない、懸垂下降も考えたが谷床までいったい何メートルあるのかも定かでなく仕方なくそのまま進んで小尾根状を乗り越えた辺りでようやく谷に戻る事が出来た(あーしんど)

さてここはどこ?と見回すが谷はすっかり穏やかな様子、どうやらゴルジュを全部巻いてしまったようだf^^; まあ巻くつもりだったから上出来の結果なんだけどあわよくば廊下の中間辺りに降りれないか?と目論んでいただけにいささか残念なのは否めない

気を取り直して先へ進むとすぐに多条の6M滝が懸かり容易に越えるとそこは地形図680Mニ股であった


多条6Mを越えると680Mニ股 この谷最大の40M直瀑

【地形図680M2股(10:00)⇒地形図830M2股(11:30)】 二股を右に取るとすぐに廊下となり3M斜瀑に続いて溝状の5M斜瀑、6Mと快適にこなす、谷がパッと明るくなり見上げるとワイドな壁を割って40Mの直瀑が落ちていた(@_@) 真ん中にある大岩の上が絶好の写真ポイントかと滝に近づくが釜は無く見栄えはイマイチ(^^; ここも直登は無理で左岸に入るルンゼから巻き上がるがどう見ても浅そうなルンゼなのに水流があり流れを追って行くと岩壁隙間からの湧水であった、その湧水口よりやや下部に踏み後があり左に折り返して滝身に近づいた(ここは容易な巻き)

谷に戻ると流れも細くなりちらほらと植林が顔を覗かせる、ミニ廊下に懸かる10M滝は右岸のバントをトラバースで超える、難しいものでは無いがやや滑り易いので一応ロープを引いての突破であった(途中にランニングの取れる木の根あり)、そして2M、4Mと直登すれば両岸植林となり飯場後と思われる台地が見える、そこから5分も歩くと830Mニ股、両股とも荒れた感じで谷の妙味は薄れた感がありここで遡行を打ち切った


ミニ廊下の10M滝は右岸をトラバース すっかり源流の赴きで谷の妙味は薄れる

【地形図830M2股(11:30)⇒白川又林道(13:15)⇒茗荷谷出合い(13:40)】 さて下山だが今回は正直かなり気を使った、地形読みの類ではなく間伐と倒木の山を縫っての踏み後探しが難儀で気の休まる暇が無い、取り合えず順を追ってポイントを書いておこう

@、まず830Mニ股から谷を少し戻り飯場後を過ぎると左岸斜面に踏み後が見える、植林と自然林の際を登って行くのだが途中から怪しくなるので植林帯に入り暫く登ると明瞭な山道に出てホッと一息

A、この山道を使って下るのだが沿道ではヒル君がダンスをしてお出迎え(^^; 花道をつき進むが普通に歩いていてもダンスが目に入るので個体数としてはななりの数が生息してると思われる

B、最初は明瞭な山道も谷を渡る箇所にくると倒木に遮られて不明瞭になる、この辺りはほぼ水平に道が付けられているので僅かな踏み後を見逃さない事だ

C、何度か不明瞭な箇所を越えて標高800M〜830M辺りの水平道を進んで行くとやがて地形図902Mから続く尾根の東側を巻いて北方向へと向かいだす、この辺りで上下の分岐があり登り側の方が明瞭だが下っていく踏み後に入る

D、暫く歩くと猛烈な倒木攻めに遭う(T_T)、上下左右に倒木を交わしながら進むが完全に徘徊状態だ、暫く格闘してもうこのまま斜面を強引に降りるしか無いか?と諦めたころ右下に踏み後らしき切り開きを見つけた時は正直ホッとした(^^;

E、それからは割り合いしっかりと続きやがて谷音が聞こえ金山谷左岸の斜面を伝うようになる、谷から離れたりジグザグに下ったりと惑わせるが注意していれば問題無いだろう(先の倒木地帯で山道を見つけ出す技量があるなら大丈夫だ) やがて谷に懸かる木橋を見ると植林小屋、その裏側の抜ければ白川又林道へは一足投、あとは林道を20分程歩いて駐車地へと戻り着いた


倒木地獄に悪戦苦闘 今日もお疲れ様でしたm(__)m

【次はゴルジュ突破したいな〜】 今回ゴルジュは巻いてしまうわ下山に四苦八苦するわで沢に来た感覚はすっかり飛んでしまってたのだが家で写真を見返してみると前半の斜瀑群が優美で美しかったのを思い出した(^^; そしてなにより大ゴルジュ、なんちゃって沢屋の私でもあのゴルジュを生で見てしまうと突破を試みたくなる、下山は微妙だが再訪の暁には是非チャレンジしてみたい

最後は下北山の温泉に浸かり帰阪と相成った 本日もお疲れ様でした。m(__)m



*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。



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