評判通りの酷渓?神崎川からジュルミチ谷遡行

渓谷の名称
ジュルミチ谷
山域(ピーク)
鈴鹿
渓谷の概要
【神崎川(愛知川渓谷】 言わずと知れた鈴鹿山系を代表する渓谷で白い岩肌とエメラルドグリーンの水が美しいコントラストを見せる 盛夏ともなれば遡行者のみならず涼を求めて多くの人で賑わう人気の渓だ
【ジュルミチ谷】 銚子ヶ口から派生する尾根に源頭を持つジュルミチ谷は「関西の山と谷」で酷評された為か殆ど人の入らない不運の谷である 実際脆い岩質と暗い渓相でこれといった見せ場は無いが人気の無い静かな山旅を楽しめるのではないだろうか
【谷尻谷】 以前は鉱山基地やお金明神の参拝道として賑わった谷であるが今は神崎川も隆盛の影でひっそりと落ち着いた佇まいを見せる しかしその渓相は美しく赤坂谷と並んで愛知川水系の優れた枝谷として推奨出来る
コースタイム
【取水堰堤】 08:05(堰堤上から遡行開始)
【ジュルミチ谷出合い】 09:40(出合いは注意していなと見過ごしそう)
【北谷尻谷への乗り越し】 11:40(藪は無いが要読図力)
【コリカキ場】 12:35(広い平地が多く古の繁栄が偲ばれる)
【神崎川出合い】 14:05(出合い手前のCS滝は左岸を巻く)
【ツメカリ谷出合い】 15:00(広い河原ののんびり遡行)
【取水堰堤】 16:10(帰りは流れに乗って楽チン)
ポイント
【★★(沢2級)】 神崎川は林道工事の影響か土砂の流入が多く釜が埋まりつつある、それでも数箇所は泳ぎ必須なのでカナヅチは人はライフジャケット等の携行が望ましい、ジュルミチ谷2段8M滝は一見容易そうだが非常に脆い岩質で左岸を巻くほうが無難だろう、谷尻谷の下降で問題となるのがCS8M滝で右岸の張り出しをクライムダウン出来なくも無いが懸垂下降が容易で手っ取り早い
下 山
【★★★(終始遡行)】 このコースはジュルミチ谷から北谷尻谷への乗り越し以外は終始沢中であるので特に明記するような分岐等は無い
装 備
一般遡行装備とロープ必携
水濡れ度
泳ぎあり
フリクション度
良好
参加者
あき / 亀
所要時間
約8時間
天候
晴れのち曇り
遡行日時
2005/08/28
地形図
御在所山
写真室
作成中
遡行図
備考・その他
名神高速(大津⇒八日市):1200円 十二坊温泉ゆらら:600円


【私のこだわりでジュルミチ谷(^^;】 今年の8月は天候不順で恒例の神崎川詣でをどこでやるか悩んでいたが最後になってようやくの晴れ予報、ならここぞとばかりに計画する 毎年神崎川水系の主だった枝谷を繋いで遡行していたが残すはジュルミチ谷だけとなった この谷は「関西の山と谷」を初めエアリア巻末の紹介記事でも酷評されている言わば「ハズレ谷」らしいのだがここまで来たら全部巡ってみたいと思うのが人の常(^^; 泳ぎ系の沢を体験してみたいと言うあきをパートナーに実行に移す

【取水堰堤(8:05)⇒ジュルミチ谷出合い(9:40)】 早朝合流して鈴鹿を目指すがピーカンの空は青く高く少し秋の気配が漂っている 7時半に入渓点の取水堰堤上に着いて遡行開始が8時となった 堰堤上から見る神崎川は穏やかで済んだ緑色の水をたたえている、去年来た時は濁った水に少し落胆したものだが今日はエメラルドグリーンの水が朝日に煌めき「やっぱ鈴鹿はこうでなくちゃ!」と嬉しくなった

広い河原を暫く進むと両岸迫って最初の瀞場、去年までは胸辺りまで浸かる場所であったがやはり土砂の流入が続いているようで膝くらいの深さまで埋まっていた、続いては瀑流の4M滝、ここも釜が埋まっており滝の直前まで水線沿いに進む、そう言えば去年ツメカリ手前の瀞場が消滅しているのに驚いたが年々川床が浅くなりつつあるようでこの美しい渓谷も何れは消えて行くのか?と考えると複雑な思いである・・・


青空をバックに遡行開始! 釜が埋まり瀑流4Mを間近に見る

右岸からカラト谷が流入すると前方に白い岩壁が立って神崎名物のS字状廊下へと入って行く ここは泳いで突破が手っ取り早いのだが水量によっては全力水泳を要求され手強い時もある、今日は平流よりやや少ない水量であっさり通過、抜け口の左岸トラバースにハンガーボルトが打ってあったがそれほど悪い箇所でもなく無意味に岩を傷ず付けないでと願うは私だけではないはずだ・・・


名物S字状廊下にさしかかる 勝手にシャコ貝岩と命名(^^;

廊下を抜けると一旦平凡になるが前方に美しい淵、波状に抉られた岩に自然の造形美を感じ勝手に「シャコ貝岩」と命名する(^^; 河原を進んで行くと瀑流2M滝が豪快に水を落とし流芯をシャワーで突破する(実に気持ちよい場所だ) 続いては咽のように狭まった瀞場、ここは深く泳ぎ越えるが陽射しに川床が透けてなんとも美しい光景である、ツメカリ谷手前の瀞場は去年同様埋まっており腰くらいの徒渉で通過、右岸にツメカリ谷を見送りインゼルを抜けて行くと左岸に丸岩を押し出したような小さな流れ、これがジュルミチ谷の出合いである


美しい瀞場を泳いで進む ジュルミチ谷出合いは予想通り貧相(^^;

【ジュルミチ谷出合い(9:40)⇒北谷尻谷への乗り越し(11:40)】 ジュルミチ谷に入るとゴーロの平凡な流れが続く、やがて右岸にガレた壁が立ち始めると3M位の斜瀑が2つ続いて若干期待、そして谷は右に折れてジュルミチ谷大滝と呼ばれる2段8M滝を懸ける、一見直登も容易そうで左岸から登り始めるが非常に岩が脆く人差し指でつついただけで頭くらいの岩が落ちる(^^; こりゃ登る以前の問題やな・・・と今度は右岸に転じて試みるがこちらも有りえへんくらいに脆くとてもスタンスとして利用出来ないのであっさりと諦め少しバックして左岸のブッシュを掴んで巻き越えた、正直なところこんな脆い岩質は初めの体験でモチベーションは急降下、以降はダラダラと歩く(^^;


右岸にガレた壁を見て3M斜瀑 ジュルミチ谷大滝は非常に脆い岩質だ

大滝上はまた平凡なゴーロとなるが明るく開けており一瞬高所の沢に迷い込んだ感じがする、「まあ悪くないやん」と進むがすぐに両岸立って暗い廊下状、滝や釜が連続すればそれも悪くないのだが谷中は全くの平凡で砕石が無造作に転がるのみ(T_T)、やがて流れもチョロチョロとなり北谷尻谷への乗り越しを思案する時期となる、実はこのジュルミチ谷の核心は源流での詰めだと予測していた

地形図的には2股を左手(方位南)へと進路を取れば良さそうなのだがどうも微妙な枝谷が多い・・・最初に右岸から入る枝谷は見送り次の2股(1:2)で左の谷へ入る、しかし詰めで泥壁となり地形図の詰まり具合と谷の傾斜を照らし合わせてもおかしいと感じ一旦2股まで戻る、今度は右股に入り暫く進むと階段状3M滝、これを越えると右岸にチョチョロの4M滝、これも見送って本谷は4M滝を迎えるが方角が西を向いている、北谷尻谷へ最短で抜けるには南進する枝谷に入る必要があるのだが西を向くとなるとどうも行き過ぎているようだ、まさかと思い先のチョチョロ4M滝を登ってみると先で南に振っている、「こりゃひょっとして当り?」と泥斜面の谷を詰めていくと薄い踏み後が現れ尾根上の鞍部に飛び出した(^_^)v


暗く陰鬱なジュルミチ谷 尾根上は静かで良い雰囲気だ

【北谷尻谷への乗り越し(11:40)⇒コリカキ場(12:35)】 乗り越し尾根は静かで落ちつける場所だが時間がやや押し気味でゆっくりもしてられず登ってきた反対側の斜面を下りにかかる、やがて谷となり20分程で北谷尻谷へと合流した この合流点から上谷尻谷出合いであるコリカキ場付近までは平地が多く古くは鉱山基地やお金明神の参拝道として栄えた場所なのだそうだが今では芦生を思わせるような静かな空間が広がり栄枯盛衰、時の流れを感じずにはいられない場所である そのコリカキ場までは北谷尻谷を30分程下るが問題となる箇所は無いだろう


古の繁栄を思うと時の流れを感じる 岩堤の滝8Mを下る

【コリカキ場(12:35)⇒神崎川出合い(14:05)】 コリカキ場で昼食タイムとするがあきの元気が無さそうなので「大丈夫か?」と訪ねるとジュルミチ谷の詰めでかなり疲れてしまったらしい、一度コースを外してしまい修正を余儀なくされたので余計に負担を掛けてしまったm(__)m 私の地図読みももっと精進せねばならない・・・

暫し休憩後下谷尻谷の下降に入る、花崗岩の美しい流れを下って行くと3M滝があり大岩の下を潜る、岩堤の滝は右岸の階段状を下って釜を泳ぐ、大釜の4M滝を問題無く越えると一旦平凡になるがすぐに狭まってCS3M滝とCS8M滝がとうせんぼ、上のCS3Mは左岸を簡単に降りれるが続く8Mは手強く右岸の張り出しをクライムダウンする事も可能だが安全策をと懸垂下降で降りた、実はあきにとってこれが実践初懸垂下降であったが見ている私の心配を他所にあっさりこなして余裕を見せる


CS8M滝で初の実践懸垂下降 下流部は美しい廊下が続く

ここから神崎出合いまでは両岸立って廊下状となるが特に悪い場所は無く水と戯れながら楽しく下降出来る、出合いのCS6M滝は落ち口の手前で左岸の岩場を巻き登り小尾根を越えてルンゼを降下するとようやく神崎川に戻ってこれた

【神崎川出合い(14:05)⇒ツメカリ谷出合い(15:00)⇒取水堰堤(16:10)】 神崎川の下降はジャブジャブ泳ぎながら進んで行けるので楽しさという点ではこれからが本番だ、白滝谷手前の長瀞で泳ぐともうあとは怖いもん無し(^^; ツメカリ谷出合いを過ぎれば水泳大会の始まりでどんどん泳いで行く、実はこの頃には膝が少し痛んでいたので泳ぐ方が楽なのだ(^^ゞ


ツメカリ谷出合い付近を行く 水泳大会の始まり!どんどん泳ぐ

S字状廊下も帰りは泳いで通過、いつの間にか後続の団体さんパーティも加わっての泳ぎ放題、取水堰堤手前では水遊びに来たのであろう水着のお姉さん2人に唖然とされながら河童軍団の遡行は終了となった


河童軍団は最後まで泳ぐ 今日も楽しく遊べました!感謝m(__)m

【ジュルミチ谷は噂通りの谷だった(^^;】 さて今回私のこだわりで遡行したジュルミチ谷、あきに感想を聞いてみたところ「うーん最初は良かったんですけど詰めが微妙・・・でも神崎川で泳ぐのは面白かった〜(^_^)」、私の感想も「まあ下馬評通りって感じ・・・」でも詰めの地形読みは勉強になったしまあ行って良かったかな!?(もう一度行けと言われても行かないけどネ(^^;)

と言う訳で栗東にある「十二坊温泉ゆらら」で冷えた身体を温めて帰阪と相成りました 今日も楽しい1日をプレゼントしてくれた鈴鹿の自然とあきに感謝。m(__)m


*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。



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