地形的な妙味のある藤川谷は一味違った鈴鹿の谷

渓谷の名称
藤川谷
山域(ピーク)
鈴鹿(日本コバ)
渓谷の概要
永源寺ダムの北に位置する日本コバより東走する藤川谷はそれほど大きな谷では無いがしっとりとした緑と女性的な落ち着きある渓相に好感の持てる谷だ 大きな滝は無いが直登出来る滝が多く初心者を交えたパーティーでも充分楽しめるだろう 難を上げるとすれば夏季は蛭が多いので注意が必要だ
コースタイム
【藤川橋】 09:10(橋の左岸草地より入渓)
【600M付近二股】 11:20(出合いからこの二股までが面白い)
【800M付近二股】 12:15(本流は右股だが左股に入る)
【日本コバ】 12:40(展望良好)
【岩屋】 13:50(ここから急傾斜の下りとなる)
【藤川橋】 15:10(登山道は橋右岸100M程に下りつく)
ポイント
【★★(沢1級+)】 特に問題となる箇所は無い、力量に合わせてカット&トライで楽しく遡行出来るだろう 見所は前半の連瀑帯と後半に見られる石灰岩の奇形、前者は小粒ながらまとまりの良い姿を見せる、後者は洞窟のように抉れた側壁に自然の力を感じるだろう
下 山
【★(登山道あり)】 藤川谷沿いには明瞭な登山道が通じており快適に下山出来る
装 備
フェルト靴等の一般遡行装備必携、通常ならロープは不必要だろう
お勧め度
★★★
フリクション度
普通
参加者
もりきみさん / 亀
所要時間
約6時間
天候
曇り時々晴れ
遡行日時
2004/09/20
地形図
百済寺
写真室
作成中
遡行図
備考・その他
名神高速(茨木⇒八日市):2350円 (八日市⇒大山崎):1850円 桂温泉仁佐衛門の湯:800円 ヒル情報:下山路に多数生息(T_T)


【鈴鹿の藤川谷を目指して】 3連休当初天気予報が芳しくなかったが直前になって好天した(^_^) 今日は以前から沢へのお誘いを受けながら都合が合わず先送りになってしまっていたもりきみさんと久しぶりの遡行である チョイスした場所は鈴鹿の藤川谷、私としては3週連続の鈴鹿だ初めて遡行する場所なので今回はどんな景色を見せてくれるのか?と期待が高まる

朝7時、車の都合で京都のもりきみさんに茨木まで出てきてもらい名神で鈴鹿を目指す 天気は良いのだが湿気の為かもやがかかって視界はあまり良くないようだ 順調に進んで9時前に藤川橋を越えてすぐの広場に駐車、遡行準備を整えるが早速もりきみさんのザックで蛭君が遊んでいる(もちろんディートで退去して頂く(^^;)

【藤川橋(9:10)⇒600M付近2股(11:20)】 入渓は藤川橋の左岸から簡単に谷に下りる 降り立った場所はなんだか薄暗くて怪しい雰囲気だ あまりパッとしない流れを進むと堰堤が立ちはだかるが右岸に明瞭な踏みあとがあり巻き越える


藤川橋を越えた場所で入渓準備 まずは堰堤のお出ましだ

さあ気を取り直して再スタート! まだ暫く平凡な流れが続くだ登山道が谷を横切ってからようやく沢登らしくなってくる まずは大きな釜を持った3連滝の登場だ 釜は深いが積極的に浸かって滝身に取り付き直登出来るので爽快だ ここまで蒸し暑かったが一気に解放されて心地よい(^_^)


3連滝は直登出来て爽快だ もりきみさんの軽快な登り

3連滝上からは小滝と釜が連続してジャブジャブと浸かっていける 幾つか美しいナメがあってそれらを越えて行くと両岸やや迫って大釜の3M滝を迎える 釜の中に倒木が刺さっていてそれを伝えば取り付けそうだ 胸まで浸かって倒木に乗り流れの右を登って越えるとすぐに2M、4Mと続く 4M滝は2本の流木が立て掛けるように刺さるがホールドは乏しく難しそう 倒木にスリングをタイオフして・・・と一瞬思ったが無理せず左岸を巻き登った(^^ゞ


釜に倒木の刺さる3M滝 この滝は快適に登れて楽しい(^_^)

滝の上は壁が立っていて簡単に降りれそうな場所が無いのだが谷を覗くと狭い空間に小滝と釜が詰まっていて実に面白そうである こんな美味しい場所を巻いてしまうのももったいないので7Mの懸垂下降で4M滝の落ち口の降り立った 廊下の中をへつりながら快適に進むと目の前に降って湧いたかのような10M滝が現れる 水量も多く形も良いのでなかなか見ごたえのある滝だ


廊下の中を快適に進むと 美しい10M滝で行き止まる

この10M滝も左岸の踏みあとを伝って抜けるが容易な巻き これで一旦廊下を抜けるが暫く進むと2M、8Mの連瀑が見えこれも水量あって美しい この滝はホールド豊富で快適に直登出来る やや高度感があるので後続にはスリングを出そうかと思ったがもりきみさんも華麗な登りでスルスルと登って来た やはり運動センス抜群なだけあってクライミング経験が少なくても体重移動や乗り込みのコツはしっかり掴んでいるようだ


美しい2M、8Mの連瀑 倒木の上半分に苔がびっしり

この滝場を越えると登山道が交差してその頃から花崗岩が混じるようになり明るく開けて来る 滝は小滝とナメばかりで快調に進んで左岸から大きなガレの入る辺りで休憩 その上は植林帯となってまた湿っぽい雰囲気だ ゴーロと小滝が長く続いていささか間延びした頃に左岸より大きな支谷を見る 高度計で確認すると地形図600M付近の二股のようである 間延びしてたので暫し休憩(^^;

【600M付近2股(11:20)⇒800付近2股(12:15)】 ここで少し余談だが二股で休憩していると釣屋に遭遇して毎度の事ながら絡まれる(^^; 漁業券(権)?の事まで持ち出されたのでだんだん返答するのも億劫になってきた(^^ゞ 要は「水の中に入るな」と言っているようだが沢屋が沢から上がるとただのハイカーだし釣屋は魚が釣れないと意味が無いので絡みたくなる気持ちも判るが漁業券の事にしたって「釣ってよい権利」であって「確実に釣れる権利」では無いように思うし特に藤川谷のように登山道が何度も交差する谷では一般ハイカーが谷沿いで遊ぶ事も多いと思うので渓流釣りがそれほど繊細さを要求する遊びならば釣屋以外の人間を全て入山禁止にする等の措置が必要なのではないだろうか・・・ と書いたがお互いに主張があるのは良く判るし同じフィールドで遊ぶ者どうしよい妥協策が有ればと思うのだが・・・

この遭遇ですっかりモチが低下して暫しのつもりが結構な休憩になった(^^; 釣屋を追い抜くなんてけしからんと言うような感じだったの先行してもらうが当然ペースが違うので歩き出すとすぐに視界に入ってくる なにやらバタバタしているので見ていると竿を枝にひっかけたようで枝を引き千切って恨みでもあるかのように投げすてている(^^; 釣る事ばかりに囚われず水や緑や自然の中にいる自分を見ればもっと穏やかな気持ちで山と接する事が出来るのに・・・ とはいえこれ以上絡まれるのはご免なんで一旦右岸の登山道に上がるがすぐに谷と交差してまた視界に入る(^^; そのまま登山道を進み炭焼き後を越えて暫く進んだ場所から斜面をトラバースして谷に戻るが 下流は滝が連続しているようで楽しい場所を幾つか飛ばしてしまったようだ(遡行図の渓中不明部分)


600M付近二股で休憩するが・・・ ようやく谷に戻るとそこは連瀑帯

気を取り直して滝を登る6M、3M、3M、6Mと息つく間無く続きその全てをシャワーを交えて直登できるので実に爽快だ 最後の6M滝は少し細かい部分もあったのだがここももりきみさんスムーズに越える(流石〜(^_^)) この滝場を越えると傾斜が落ちて平凡となるが石灰地層となって左岸から洞窟のように抉られたツルツルの壁が迫ってくる まるで滝洞谷を小さくしたような場所だが右岸側が開けているので突破には苦労しない この谷は下流部の凝灰岩から中流部で花崗岩へと変わり上部で石灰岩に変化するのでこの地質の変化も見所の一つだろう


石灰岩のトンネルを行く 800M付近二股はもう源流だ

【800付近2股(12:15)⇒日本コバ(12:40)】 石灰岩地層を過ぎるとすぐに800M付近の二股となるがすでに源流の赴きだ 本谷は右股だが今回のピークである日本コバに近い左股に入る 湿地状になった谷を5分も進めば登山道が横切ってそこで遡行を終了してピークを目指すが日本コバまでは緩やかな傾斜の山道を20分ほどだ 山頂は切り開かれて明るく展望も良い 日本コバの由来は「日本一の木場」からのこと、ここで昼食となった


明るく開けた日本コバ山頂 岩屋からは石灰岩の急な下り

【日本コバ(12:40)⇒岩屋(13:50)⇒藤川橋(15:10)】 さて下山だが実はこの山域は鈴鹿でも蛭が多い事で有名だ スパッツや首筋にディートスプレーを振り撒いて下山開始、登って来た登山道を戻り800M二股付近から北方向への緩い登りとなるが衣掛山手前で政所への道を分けて東進、暫く進むと石灰地層に変わって「岩屋」の案内板がある ここから藤川谷の流れに下りるまでは浸食された石灰岩の造形を楽しみながらの急降下、流れの音が近づくと木陰の道へと変わる 天気もよく少々暑かったのでもう一度流れに入って身体を冷やすがディート成分が水に流れたのかここからは蛭だらけの下山となる 最初はお互いの足を這い上がってくる蛭君を見つける度にスプレーを振ったり枝で払い落としたりしていたがそのうち面倒くさくなって諦める(^^; 最後は谷を左岸から右岸に渡り小さな社の前を過ぎると生活道となって藤川橋の右岸に辿り着いた

さて車に戻り蛭チェックをするとやはりかなりの数が着いているf^^; 私に被害は無かったがもりきみさんは親指の付け根とスパッツを着けていたにも関わらずふくらはぎを吸われていた(^^;

【アフターは見所一杯?】 さて後は温泉に入って帰るだけなのだがこの付近の沢に入った場合に使える温泉は「近江温泉」しか無い(知らない)今日は時間も早いので他に無いか探してみようと八日市に市内まで足を運ぶ 結局お風呂(銭湯)は見つかったがまだ時間が早く空いてない(T_T) そのかわりもりきみさん一押しの美味しい甘味屋さん(たねや)を見つけてお土産を買う 結局温泉は京都の桂温泉まで足を伸ばす事にして帰路に着く 道中やや渋滞したが無事温泉にも入って帰阪となった

今回は遡行から八日市市内観光、そして行った事のない温泉までいけてほんと充実した1日となりましたお付き合いして下さったもりきみさんありがとうございます〜 また機会があれば行きましょうネ(^_^)v



*遡行難度や下山難度のグレード目安、サイトの観覧方法については「初めてお越しの方へ」をご覧下さい。



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