雨中と濃霧の中の白子谷に挑む

渓谷の名称
白子谷
遡行日時
2002/05/19
ルート概要
大川口(6:50)⇒白子谷出合い(7:10)⇒ナメ4M(7:50)⇒二股(9:15)⇒奥二股(9:45)⇒鉄山主稜線(11:20)⇒鉄山(11:50)⇒大川口(13:30)
渓谷の概要
古くから鉄山のバリエーションルートとしてよく利用されていた谷なので入渓者も多い 沢自体はこれといった悪場も無く終始小滝とナメの競演を楽しむ事ができるのだがこの谷は登り1級下降路3級と言われ悪天候、濃霧の時はルートファインディングにかなりの技術を必要とする
参加者
亀@管理人 / 矢門さん / BAKUさん / 大加茂さん / 平蛸さん
所要時間
約6時間半
天候
曇り時々雨
遡行グレード
★★☆☆☆(沢2級)
お勧め度
★★
写真室
無し
簡易マップ
備考
阪神高速:700円 西名阪(松原⇒柏原):400円 天川温泉:520円
地形図:南日裏・弥山1/25000


天気予報に耳を傾ける 「明日は冷たい空気が入り不安定な天気、一部で雷雨があるかも?」 なんとも中途半端な天気予報に不安がよぎるがそれでも今年初の本格?遡行に期待も同時に膨らんでいく

朝4時半まだ暗い大阪市内を出発 今回のメンバーはBAKUさん、矢問さん、大加茂さん、平蛸さんに僕の5人だ、前夜より先発しているBAKUさん、矢問さんとの集合場所である大川口へは約2時間の行程だ 6時半ほぼ予定通りに到着するともうすでに全員集合して沢準備を整えている(しまった〜出遅れた〜) 今回初沢の平蛸君はなにやらかっこいいスタイルだ 見るとカヌーファッションに見を包んでいるのだが中は綿シャツだそうだ この事が後に試練?を与えることになる

6時50分さあ出発だ! まずは出合いまで林道を1K程下る


大川口で沢準備を整える まずは林道を出合いまで下る

対岸に白子谷がナメを入れて出合うのが見えその50M程手前から踏み後を伝って川迫川に下りると連日雨模様だったにも関わらず水量は少し多いか?と言った程度、これなら問題なさそうだ 河原を徒渉して白子谷の出合いへ もう目の前にナメが走り期待感が高まる所だ この谷は全谷花崗岩で流れの中ではフリクションが良く効く しかし本来水量の少ない谷だけに水際の岩は苔が付き滑り易い


川迫川を徒渉する 出合いのナメに期待が膨らむ

まずここで沢初心者の2人はBAKUさん、矢問さんよりフェルト靴での歩き方を教わるのだが 「うーんなかなか上手い!」流石はクライマーだけあって重心の移動等はまったく無駄が無い 最初は恐る恐るだったが5分もしないうちにガンガン進むようになる 突然目の前に7Mの直瀑が行く手を遮る 「えーここ登るんですか〜??」と平蛸君、「いや普通こんな場所は巻くんだよ」とBAKUさん、この7Mは左から伐採されたばかりの植林斜面を登り簡単に落ち口へ 暫く進むと美しい8M斜瀑が澄んだ釜に流れ落ちる 新緑と相まって心休まる場所だ ここは滝身右を登る


7M直瀑は左を楽に巻く 滑り台のような8M斜瀑

さてここから先はゴーロとナメ、小滝の繰り返しで問題となる場所は無い ナビゲーターのBAKUさんから「行きたい人はトップを行って良いよ」との指示が! 最初は僕がバシャバシャとトップを登っていたが平蛸君が急に目覚めたかのように水の中に突入しだし なんと3Mくらいの小滝で果敢にもシャワーに挑戦したいと言い出す(うーん末恐ろしい)


美しいナメの川床を遡る 平蛸君シャワークライムに挑戦

まず大岩の張り出した釜を右からへつって水流の中に そして頭からずぶ濡れになって強引に体を持ち上げ最後はボルダームーブ?で滝上へ! 平蛸君のこのチャレンジ精神はホント素晴らしい!こりゃ将来大物沢屋になるかもね〜(笑)

この先で一旦ゴーロ状の伏流となるが左にガレた支谷を分けるころから再び岩床をナメが走るようになるとメインディシュも近い


瀑身を楽しく直登出来る ぬめった小滝は手強い?

両岸が少し狭まって谷が急勾配になってくるとこの谷のハイライトである100Mナメの始まりだ 赤茶けた岩床の上をイナズマ状に左右へと折れながら滑り落ちる様はさながら登り竜のようで見るものを酔いしれさせるだろう 一部傾斜の強い場所もあるが問題無くフリクションを聞かせて豪快に登って行くことが出来る そしてナメの抜け口に8Mくらいの直瀑が現れ行く手を遮る まず大加茂さんが右から取り付くがぬめって難しいようだ BAKUさんが「ザイル張って登ってみますか?」と声をかける 「登りたい」と平蛸君、大加茂さん、 そこでBAKUさんと僕が先に登り落ち口の大岩に支点を作ってトップロープ状態にして確保を取りOKの掛け声を出す、最初すこし手間取る場面もあったが無難に登り切り改めて2人上手さを実感した


100Mナメの始まり 階段上の岩床をどんどん登る

さてこの後だが、ここまでは楽しい観光沢登り ここからはちょっと嫌らしい沢の怖い一面も見ることになる 谷は二股を過ぎた辺りから急に傾斜を増しガレガレの斜面となる 水も殆ど枯れこうなってくるとただのガレ場登りでだんだんと暑くなってくる 「暑いな〜水はどこだ〜」と思っていると意外な場所から水が出てきた そう天から・・・「うっ雨だ」


谷は狭まりガレの急登となる 正に落石の巣で慎重に登る

小雨の中なおも急登を続けると左に泥に埋まった急な支谷、右に大ガレと4M滝の本谷とに分岐する場所にでる(奥二股)、遡行ガイドにはここで左の支谷へ入るとあるのだが「ここは泥壁で嫌らしいので4M滝を越えて傾斜の緩くなった場所から尾根に上った方が良い」とBAKUさん 右の本谷に入り4M滝の突破に掛かるのだがホントに落石が嫌らしい時折「ガンガラガン〜」と音を発て頭ほどの岩が落ちて行く 慎重に4M滝を越えさあ尾根に乗るかと思い斜面に取り付いたが雨で緩んだ斜面はいとも簡単に崩れなかなか上えと進まない BAKUさんが「取り合えずあそこまで行ってザイルを投げます」と言って強引に登って行き後続はFIXを頼りに登る事にする この辺りから雨は本降りとなり全身を叩くようになる、5月と言えど山の雨は冷たくじっとしていると全身の振るえが止まらない 見れば平蛸君は全身固まったようになっている 「そう言えば彼、綿シャツだったな〜 そりゃ冷たい」 まあ一度経験すると苦さも判るしこれも試練か・・・(笑)


この場所から左斜面を登る FIXで慎重に登る矢問さん

尾根に乗ってからは樹林の中をおっちらおっちら登るだけだが高低差で400近くあり結構骨が折れる 途中に現れる大岩を左に巻きながら進んで行くとやがて傾斜も緩くなり突然広い草原状の台地に飛び出す 天候が良ければ鉄山からバリゴヤの頭、行者還と大峰の山々を見渡せるがこの日は当然右も左も真っ白け・・・

さてここからが難所なのだが問題は鉄山への転換点である 主稜線に乗る手前の草原で一度鋭角に折れもう一度谷に下りるようなコース取りとなる 好天時は鉄山が望め問題無いのだが悪天候時は方向を見失い易い 実際ちょくちょく遭難騒ぎを起す場所で数年前には死亡事故にもなっている ここの転換点を詳しく書くのでよく覚えておいて頂きたい(あくまでも鉄山⇒大川口ルートの場合である)

まず支尾根を順当に登ってくると主稜線の少し手前で広い草原状の場所に出る 少し先に主稜線の尾根が見え行きたくなるのが心情だが乗ってはダメだ ここから草原の斜面を下って行き雑木が茂りだす手前で少し右に振ると付近にテープが見つかる筈だ あとは慎重にテープを追って行き痩せた尾根状の場所に出れば一安心でテープと尾根が鉄山まで導いてくれるだろう


真っ白の草原状に出る 絶景〜は見えなかった鉄山

で、我々はどうしたか?と言うと 今回はこの日の為に雇った?名ガイドBAKUさんと必殺GPSを装備している矢問さんの強力コンビでいとも簡単にルートを発見 なんとこのGPSと言うやつ地球上のどんな場所でも10Mの誤差で現在地を特定できる代物! 全く頼りになるっす〜(矢問さんいいもん持ってますね〜)

鉄山への痩せた稜線に乗っかり石楠花の群生をかき分けかき分け行くと30分くらいでひょっこりと鉄山のピーク飛び出しみんなにも安堵の色が浮かぶ 少し休息を取りさあ後は下るだけだ ここからは割合しっかりした踏み後を一気に下るだけなのだが・・・この急坂は正直かなりこたえる 途中ヘリの着陸場?っぽい場所で一旦道を外すもどんどん降りて午後1時半過ぎに大川口へ戻り着いた

最後は天川温泉で汗を流して解散となった 本日はどうもお疲れ様でした






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