深淵と瀑流の競演 美しき旭の川を行く

渓谷の名称
旭の川
山域(ピーク)
大峰(釈迦ヶ岳)
ルート概要
ダム上駐車地点(9:00)⇒出合い吊り橋(9:10)⇒二重滝(10:15)⇒不動小屋谷出合い(10:50)⇒長瀞(12:30)⇒引木滝(12:45)⇒中の川出合い(13:35)⇒吊り橋上(14:15)⇒駐車地点(15:30)
渓谷の概要
上流の中の川が有名なため下部本流の旭の川が遡行記録に挙る事は少ないがこの渓谷も大峰を代表する素晴らしい渓谷だ 清流、深淵、瀑流のゴルジュと息もつかせぬ応接は全くもって素晴らしい 真夏の一日を泳いで過ごすのには最上級の谷だろう
装備
ザイルとスリング数本は必要、全体的にランニングを取り難い場所が多い 中の川出合いの15M滝はナッツ9番を使用した
参加者
亀@管理人 / 平蛸さん
所要時間
約6時間半
天候
晴れ時々曇り
遡行日時
2002/08/15
地形図
辻堂
遡行グレード
★★★☆☆(沢3級)
お勧め度
★★★★☆
写真室
無し
簡易マップ
備考
阪神高速:700円 西名阪(松原⇒柏原):400円 みずはの湯:520円


前日のCRUXクライミング練習で突然決まったこの沢行き どこに行こうかと迷った結果それなりに面白くて泳げるとこ・・・って事で大峰の旭の川に行く事と相成った

朝6時平蛸君と待ち合わせ十津川方面を目指す 前日10時過ぎまでクライミングをしていたので疲れが取れておらずかなり眠たい・・・ それでも快調に飛ばして9時前には旭ダムの上流(ダム湖が切れて眼下に吊橋が見える場所)に駐車、そこから50Mほど歩いてカーブミラーの横から踏み後を降りるとドンピシャ吊橋の前に着いた 降り立った谷中は広い河原で遊ぶのにも最適な場所だろう とにかく歩き始めると谷はゆったりと流れすぐに取水所を左岸に見る


吊橋の見える場所で駐車 谷は大きくてゆったりと流れる

旭の川、この谷の名前が示すように朝日が差し込み川面をてらしてキラキラと輝いている なんとも美しい情景だ 暫くはのんびりと景色を見ながらの遡行だが右岸に大きな崩壊地を見る辺りから巨岩が多くなりその間を小滝が瀑流となって流れるようになってくる 今回の遡行は本流とあって晴天続きで水量が少ない時期を狙ったのだが谷が狭まった場所では瀑流となって行く手を遮り しかもツルツルの岩が多く小滝ですらそれなりに楽しめる


小滝と格闘する平蛸君 本流とあって水流は太い

やがて大きな淵が連続するようになりここからは泳ぎの連続となる この時点では日も射しているので浸かってもあまり寒いとは感じなかった 幾つかの泳ぎを繰り返して進むとどこからともなく「ピーピー」と笛を吹くような音が聞こえてきた だれか先客がいるのかな?っと辺りを見回すと右の岩壁上に鹿の親子が! 「鹿ってこんな声なんですね」と平蛸君 私も沢中で大きな野生動物に遭ったのは初めてだったのでちょっぴり感動の時間であった さて本題に戻って谷は大きくS字を書きながら進んで前方に初めての滝らしい滝が2段となって落ちている場所に着く これが二重滝7Mだろう下段の釜は目を奪われる程に澄んでいて深い


淵が連続 もち泳いで突破 二重滝7Mが現れる

この滝の突破だが 下段の深い釜を泳いで右側に取り付くと簡単に抜けら上段が見える場所に来るのだが この上段も実に素晴らしい釜を持っていて井戸のような深淵に水流が渦を巻きながら潜り込んでいる なんとも言い難い景色で暫し時間の立つのを忘れて見入ってしまった


清冽とも言える澄んだ釜を泳ぐ 上段の釜は渦を巻くように流れる

二重滝より上もずっと壁は立っていてその中を徒渉と泳ぎを繰り返して進む事になる やがて大きな釜を持った3M直瀑で行き止まりとなりここが前半のハイライトになる場所だろう 滝は小さいが両岸の壁は高くルートは谷中突破しか考えられない 左から泳いで取り付いてスラブをトラバース 高度感があり一見ツルツルそうだが思い切って突っ込むと意外と楽に抜けられる そこを過ぎると大きなおにぎり岩、谷は右に曲がって瀞場を迎え泳いで越えると不動小屋谷との出合いであった


3M直瀑は前半の山場 おにぎり岩を通過する

出合いでホッと一息、休息を取るがこの出合いなんと刺虫の多いことか! ちょっと座るとブスブス刺しに来るんでたまったもんじゃない 休息もそこそこにさっさと退散する さて谷は一度開けるが直ぐに淵を連続させるようになる 相変わらず泳ぎは多いが困難な場所もなくのんびり景色を楽しみながらの遡行は気分も上々だ やがて林道が谷の10M程上まで下りて来てキャンパーの姿も見られ踏み後もあって万が一のエスケープにも使えるポイントだろう 我々もこの付近で昼食を取る 実はここで私が滑って膝を痛打!暫くジンジンして動けなかったので平蛸君の気転で急遽昼食タイムとしたのだった

ゆっくり昼食を取ってさあ午後の部のスタートだ 歩き出すと直ぐに両岸が立って最初の泳ぎだ 更に細溝の奥に2M小滝が懸かる 一見難しそうだが左から淵に飛び込んで流れを右に渡ると抜けられる(これしかない!って程綺麗に決まる) 続いて広釜の1M小滝は左の岩棚をハンドパワーで強引に登るが意外と手強い場所だ


細溝の奥に2Mの瀑流 意外と手強い1M小滝

目標地点である中の川の出合いも近くなって来たがここからがいよいよ核心部となる ますます壁は高くなりゴルジュ状となってくると突然行き止まりのような長淵が現れ谷は幅1Mにまで狭められている もちろん淵は深淵で泳ぐ以外に手は無く50Mはみっちり泳がされた おまけにゴルジュの中では日も満足には射さず寒くぶるぶる震えながら突破する


長淵 ここからが核心部だ 長淵のゴルジュを通過中

長淵を越えるとすぐに引木滝5Mのお出ましだ 丸く円状に岩が取り囲み水流はその右端を抉れるように落ちて美しい釜を作っているこの谷最大の見せ場だ さてルートだが弱点は左壁以外に考えられないが書物によると正面突破の方法もあるようだ まず平蛸君が正面突破を試みるも敗退 続いて私が左壁ルートにトライするが取り付きが悪く登れない 平蛸君が「僕が変わります」と行って左壁ルートに取り付く 出だしをショルダーでこなし悪い壁を斜上して見事突破に成功した 「平蛸君やる〜!!」


引木滝5M この谷の核心 滝はS字に抉れ迫力がある

谷は開け石の洞門が現れる まったく面白い地形でどうやってこうなったのか不思議でたまらない そこを越えると上方に吊橋が渡り中の川出合いに到着だ すぐにでも吊橋に上がり林道に出たいところだが20M程上で両岸に取り付くような場所はない 中の川の出合いは15Mの滝となって落ちている これを登るより仕方なさそうだ 取り合えず私がトライする 左端を7Mほど直上して立ち木に投げ縄でランニングを取りそこから右に斜上、途中ナッツ9番を入れて落ち口に立った 吊橋までもう少し 次のピッチは平蛸君が登って吊橋到着! 余談だがこの登攀中、変な虫に左手と鼻の頭を指された(涙)


珍しい岩の掛け橋 出合滝15Mは左を登る

後はひたすら林道を戻るだけとなったのだが・・・ いつまでたっても道が下らない それどころかどんどん登って行くではないか〜 不動小屋谷の瀑布を望みながら歩いて行くが全く下る気配が無い4〜50分は歩いただろうか?バテてきた所に後ろから白い4WD車 「どこまでや」とおじさん あーこれは天使の助けや〜とばかりに乗り込み15時30分駐車地点に帰り着いた 歩いてれば多分1時間半コースだったであろう親切なおじさんに感謝 m(__)m

最後は温泉モード 「みずはの湯」に立ち寄り帰阪 刺された手と鼻は腫れていた。






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